2016年10月01日

Let's Go To Bed / Keith Sweat feat. Gerald Levert

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―これまでとの違いは?
「違うとこなんてないよ。俺はキース・スウェットだからね。」

5年ぶりのアルバム『DRESS TO IMPRESS』についてきかれたキース・スウェットさんのお言葉だそうです。かっこいいですね。ジャケットも。で、中身…。長年聴いてるこちらも心得たもんで「ま、いつものやつでしょ」といつものとおり慌てず国内盤が出るのを待って買ったのですが、聴いてみたらばこれがかなりいいのです。5年間待った分だけ凝縮された濃厚スロウ・ジャムのオンパレード。キース度30%アップという感じなのです(本人相手に「キース度」もないか…)。個人的には1996年の最高傑作『KEITH SWEAT』(「Twisted」とか「Nobody」とか入ってるアレ、もう20年前かぁ…)に次ぐ出来だと思います。55歳、本気出してきました。

素晴らしい曲が並ぶ中、反則なのは最後(国内盤だとボーナス・トラックが入ってるので最後じゃないんだけど)に収められた「Let's Go To Bed」という曲。イントロのキースの「Um, Um」に続いて「Oh, Baby!」とシャウトするのは紛うことなくあのお方! 何気なく聴いていてソファーからずり落ちそうになりました。その声の主は、死んだはずだよジェラルドさん、2006年に亡くなったジェラルド・リヴァートさんでした。

もうすぐ10年…、と少し遠い目。僕より1つ年上だった彼の年齢は40で止まったままです。一緒にLSGを組んだキースもジョニー・ギルさんもなんとかアルバムを出している中、一番多作だったジェラルドが生きていれば、どれだけ多くの名曲を残してくれたか…と、思い返すとやはり残念でなりません。と思ったら。キース・スウェットさんが探し出してきてくれました。この「Let's Go To Bed」はジェラルドが亡くなる前にレコーディングしていた未発表曲。キースはこの曲が気に入り、ジェラルドのヴォーカル・パートを一部削って、その分を自分で歌って疑似デュエットにしたのだとか。いまどき実際に一緒に歌ってレコーディングするデュエットなんてほとんどないでしょうからね、これもありかと思います。しかし、ジェラルドの雄叫びは涙腺直撃、やっぱり反則なのです。



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2015年12月18日

Pass Me Over / Anthony Hamilton

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いつも古い曲の事ばかりを書いているので、たまには「21世紀」の音を…。と思って引っ張り出したCDは、新しい新しいと思っていましたが、改めてひっくり返してみるともう10年も前のものでした。既に廃刊(休刊?)になってしまいましたが「bmr」の購読をやめた、つまりは現在進行形の音楽についていくのをやめたのが、ちょうどそのころ。以来、新譜が出るたびに買ってみる一線級の(?)アーティストは、このアンソニー・ハミルトンさんや、メアリー・J・ブライジさんアリシア・キーズさんくらいです。断片的にしか聴いていないので、現在の音楽シーンがさらに進化を続けているのか僕にはわかりません。この若い(といっても44歳)ながらも古めかしい歌いっぷりのシンガーの歌が、僕にとっては最新の音楽です(といっても10年前)。

媚を売らない塩辛い歌い方が何とも魅力的なアンソニー・ハミルトンさん。「Pass Me Over」は2005年のメジャー・デビュー2枚目のアルバム『AIN'T NOBODY WORRYIN'』に収められていた曲。シングル・カットはされませんでしたが、ゴスペルを感じさせる歌詞に(よくわかんないけど)、クワイアを仕立てた後半のコーラス。無骨な歌いっぷりが映える21世紀のソウル・クラシックだと思います。


アンソニー・ハミルトンさんについては、以前にアル・グリーンさんの客演曲ですこし書きました(こちら)。その際に「こんなにも土臭い歌いっぷりでいながら、なぜこんなにももてはやされているのか、僕には全く理解できません。」と書いたのですが、やっぱり時代はそっちの方に進んでいるのか、改めて調べてみたら2012年の『BACK TO LOVE』以降、クリスマスの企画もの以外はアルバムが出されていないようです。絶えゆくソウルの継承者であるこの無骨な歌い手にもう一度光を。

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2013年06月17日

Tears Always Win / Alicia Keys

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ほとんど誰も聴いたことのないような古い音楽ばかりご紹介しているこのブログですが、たまには「話題性のある」ものも…ね。下に張り付けたのは6月13日に公開されたばかりのアリシア・キーズさんの新曲「Tears Always Win」のプロモーション・ビデオです。昨年末に発売された彼女の5枚目のアルバム『GIRL ON FIRE』に収められていたもの。覚えやすいキャッチーなメロディと、オールド・ソウルを思わせるサウンド、そして本人の素晴らしい熱唱で、最初に聴いた時からiTunesのトップレートに叩き込んで、繰り返し聴いておりました。

「歌が上手い」「才能がある」ということを自覚しているかのような歌いっぷりと曲作りが鼻についちゃうこともあった彼女ですが、最近はなんだか余裕がある感じでいいなぁ、と思うのです。適度に荒れてきた声と、上手く歌おうとなんかちっとも考えていないような、ソウルフルな歌いっぷりのこの曲。バック・コーラスもさりげなくいい味を出しています。「涙がいつも勝つ」。泣くまいと思っても結局泣いちゃう、切ない失恋の歌。

プロモーション・ビデオって、なんだか曲のイメージを勝手に限定されちゃうようで、あんまり好きじゃないんだけど(彼女の「If I Ain't Got You」はその好例。いい曲なんだけどね)、このPVはいい感じ。しかし先週アップされたばかりなのにもう170万回も再生されてるん。違うやね。僕にとってはいつもここに書いてるものとそんなに変わらないソウル・ミュージックなんだけどな。



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2013年03月19日

Slow Jam / Monica & Usher

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狂い咲き。あっちもこっちもいろんなもんが狂い咲きの陽気です。前回このブログを更新した時は厚手のコートにマフラーぐるぐる巻いて、連夜の熱燗湯豆腐だったんだけどな。今や毎晩うちわ片手に生ビールに枝豆冷奴です。嘘ですけど。というか前回更新がちょうど1月前、放置しすぎなのです。

狂い咲き、な感じでこんな曲。モニカちゃんにもアッシャー君にもほとんど興味はないし、CDも1枚も持ってないんだけど、1997年の映画『SOUL FOOD』のサントラ盤に入っていたこの曲「Slow Jam」は初めて聴いたときからの愛聴曲なのです。

そもそもこの映画、製作総指揮はかのベビーフェイス氏。ありがちな黒人一家の家族愛を描いた内容で、まあまあ面白かったのをおぼろげに覚えていますが(ほとんど忘れてしまいました、という意味です)、童顔氏の制作なので主なお目当ては当然サウンドトラックだったのです。ボーイズIIメンにブラックストリートにパフ・ダディ、ドゥルー・ヒルにトニ・トニ・トニにアン・ヴォーグ等々々という(当時としては)豪華絢爛ラインナップの上掲サントラアルバム、マイルストーンの「I Care 'Bout You」というモンスター・ナンバーもありましたが(怪獣K-Ciの雄叫びを聴け!)、それはまた別の機会に書くとして、美メロ・ナンバーのオンパレードの中、ひときわじわじわ来たのがこの「Slow Jam」でした。知らなかったけどオリジナルはミッドナイト・スターのみなさんによる1983年作(オリジナル音源はこちら)。そもそも80年代ヴォーカル&インストゥルメンタル・グループはほとんどノー・チェックなのですが(ミッドナイト・スターのみなさんとアトランティック・スターのみなさんを完全に混同していることに今回初めて気が付きました)、探してみればいい曲ありますね。曲はまだ若き日のベビーフェイスさんが書いたもの、すでにその個性は完成されていたことがよくわかります。

さてややこしいけど、1997年にベビーフェイスが「Slow Jam」の再演を歌わせたのは、78年生まれのアッシャーに80年生まれのモニカ。今や大御所の感もありますが(?)当時は19歳と17歳によるデュエット。清々しくっておじさん照れちゃうのです。「歌声にコクが足りねぇや」などと無粋なことは言うもんではありません。なんせ曲がいいので誰が歌っても(失礼!)名演です。いやほんと、「can I get a slow slow jam? play another slow jam, are you gonna slow jam?」と二人で精一杯に歌うところは何度聴いても鳥肌が立つくらい(↓4:07すぎ)。熱燗つけたくなっちゃう狂い咲きの春の夜です。


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2012年08月21日

Wreckless Love / Alicia Keys

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僕が『ブラック・ミュージック・リビュー(bmr)』という雑誌を毎号買っていたのは1990年頃から2005年まででした。昔は唯一の黒人音楽専門誌(なんせ前身はブルース専門誌『ザ・ブルース』)ということで、貪るように隅から隅まで読んだものですが、1994年に『ブルース&ソウル・レコーズ(BSR)』が季刊誌として創刊され(その後隔月刊誌に)、我が愛する「流行りじゃない」ブルースやオールド・ソウル関係の記事は、徐々にBSRに追いやられるように移っていき、bmrに読むべきページは減っていきます。90年代R&Bは当時一応聴いていたし、現役感のあるベテラン勢も頑張っていたこともあり、毎号惰性で買い続けてはいましたが、全く聴かないヒップホップ系の記事は増え続けるし、肝心のCDレビューも「○曲目は○○のプロデュース、○曲目のリズムトラックは○○制作で…」みたいな、内容の良し悪しが全くわからない情報ばかりになっていき、というか、まぁ要するについて行けなくなっちまったわけです。そのうちに渡辺祐さんの連載「20世紀FUNKY世界遺産」くらいしか読んでいない自分に気づき購読をやめたワケですが、思えばそれが現在進行形の音楽との決別でもありました。

アリシア・キーズさん(と呼ぶには年下すぎる気がしますが)は、僕がついて行けなくなっちまった頃にメキメキと出てきた人なので、実は当時はきちんと聴いたことがありませんでした。でも中古屋でただ安いからという理由で300円くらいで買った『THE DIARY OF ALICIA KEYS』「If I Ain't Got You」を聴いておっさんやられちまったのです。確かに「どこがいいのかさっぱりわからん」という曲も少なくはないのですが、一部のストレートなバラッドならなんとかついて行ける訳です。でもって味をしめてまたも300円位で買った2007年の『AS I AM』。ここでも一曲見つけたのが「Wreckless Love」。向う見ずなクレイジーな愛の歌。擦り切れそうな「baby let's go!」の声におっさん胸をかきむしられるのです。


かといって今さらついていこうとは思わない今のシーン。さっぱりわからないのです。そしてbmrは昨年休刊してしまいました。時代遅れのはずのBSRが隔月刊ながらも生き残っているのは、紙媒体を支えているのがおっさんたちだからなんだな。


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2012年02月12日

Why Does It Hurt So Bad / Whitney Houston

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「I Will Always Love You」などという世紀の駄曲を歌ってしまったがために、ファンであることを公言することがどうにも憚られるような存在となってしまっていましたが、実は親の代から贔屓にしておりました。ホイットニー・ヒューストンさん。心よりご冥福をお祈りいたします。

「Saving All My Love For You」のシングル盤(!)買ったのは、まだ黒人音楽ファンを自認する前の高校生の頃。その後の王道ポップ・スターぶりにしばらくは距離をおいていましたが、ベビーフェイス絡みということで手を出した95年のサントラ・アルバム『WAITING TO EXHALE』に収められていた「Why Does It Hurt So Bad」にガツンと叩きのめされました。当時ココロのベストテン第1位に12週連続居座り続けた僕の中でのモンスター・ナンバー。今でも歌詞見なくても全部口ずさめちゃうのです。大サビがもうとにかくすごい、童顔氏とホイットニーによる芸術品。


さすがシシー・ヒューストンさんの娘、とため息つかせて。以来、アルバムが出れば必ず買う隠れファンになりました。好きな曲がいっぱいあります。でも件の曲で涙流しちゃうような「純粋なファン」と一緒に観るのがどうにも耐え難いような気がして、来日公演は行かずじまい。今となっては本当に悔やまれます…。96年のMTVアワードかなんかのパフォーマンスを。


今日は別の人の別の曲のことを書こうかな…と思ってたんだけど、突如ツイッターのTLを埋め尽くした訃報に驚き、お題変更。享年48というのにも驚きました。相対的年齢差はどんどん縮まるもんで、今ではほとんど同世代。残念でなりません。R.I.P.

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2011年12月23日

Someday At Christmas / Mary J. Blige

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クリスマスが近づいてくると心がすさんでくる、というのはロクでもない人生を送ってきた証しでしょうか。ま、クリスチャンでもなんでもないしね、毎年クリスマスはいつものようにイカでも齧りながら熱燗すすって早く寝ちまう僕なのです。どうせ明日は(明日も、か…)呑んだくれちまうと思うので、本日更新。

しかしなんだかんだいいながらやっぱり各所でイルミネーション灯しちゃうのね。綺麗っちゃ綺麗で、ぼーっとしちゃったりもするんだけど、僕はあの春先の真っ暗な駅前の方が、よっぽどか美しかったと思うのです。なのに原発稼働率2割以下、で、このキラキラ。やっぱりなんか騙されていたような気がします。

クリスマスにはなんら思い入れはないんだけど、クリスマス・アルバムってのは好きで、何枚も持ってます。なんだかいいんだよね、いい大人がクリスマス・ソング真面目に歌っちゃうってのが。1999年当時のR&Bオールスターズによる『MY CHRISTMAS ALBUM』から、昔から大好きな「Someday At Christmas」を。これまた大好きな、新作も好調なメアリー・J・ブライジさんのソウルフルな熱唱で。


皆様素敵なクリスマスをお過ごしください。寒いからね、熱燗のクリスマスもなかなかですよ。

 

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2011年06月07日

The Right Kinda Lover / Patti LaBelle

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初めて動く姿をみたのがアポロ・シアター50周年かなんかでの、求愛ダンスをするシチメンチョウみたいな圧倒的(?)なパフォーマンスだったもんで、すっかりトゥ・マッチなオバさまの印象を持ってしまったパティ・ラベルさん。70年代のラベル(グループ名ね)でのロック寄りの活動もあって、しばらくは何となく敬遠をしていました。聴かず嫌いってやつですね。

でも、今となってはどうして買ったのかも思い出せないんだけど、94年のアルバム『GEMS』を聴いて以来、ずい分印象が変わりました。ちょっと鼻にかかった伸びのある高音域はややヒステリックな感じもあるけど、抑えるところは抑えて歌う大人のレディ・ソウル。特に気に入ったのは「The Right Kinda Lover」というダンス・ナンバー。昨日久しぶりにiPodが見つけ出してくれました。気持ちよくスウィングするトラックを作ったのはジャムさんとルイスさんのお二人。上手いよね。


1944年生まれだからこの曲のとき、ちょうど50歳。アポロのパフォーマンスは1985年だから、それから10年近く経ってるんだけど、むしろ気持ちは若返ってるような印象を持ちます。(当時はかなりのオバさまだと思ってたけど)50歳なんて今考えるとまだまだ若いよね。って自分が歳とっただけですが…。

ブルーベルズを結成したのは1961年、ということは今年で芸暦50周年。おめでとうございます。最近あまり噂を聞きませんが、記念のアルバムでも出さないかなぁ。

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2011年05月02日

No Happy Holidays / Mary J. Blige

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世間はゴールデンな週間だそうで、10連休!などとおふざけになっている方もいらっしゃるようですが(おほほ…)、とてもそれどころじゃない方々も多いかと思います。僕はといえばほぼ連日出勤で、いつものように、いや、いつも以上のハード・デイズ・ナイト。こんな駄文を書いてる場合じゃないんだけど、明日のために一献しつつ、ちと悔しいのでこんな曲。

「No Happy Holidays」。メアリー・J・ブライジさんの4作目、1999年の名盤『MARY』からの一曲です。いまどきのR&Bはほとんど買わなくなっちゃった僕ですが、この人だけは新譜出るたび買っちゃう現代のソウル・シスター#1。でもいまだに一番よく聴くのはこのアルバムです。

メアリー姐さんの魅力はなんと言ってもそのストレートな歌いっぷり。顔の傷まであらわにした上掲のジャケット同様、悲しみも怒りもドロドロしたものもすべてそのまま剥き出しに歌に表しちゃいます。「上手く歌おう」なんて考えてない(ように僕には聴こえる)気風のいい歌いっぷり。この「No Happy Holidays」は「祝日は家族のための日ね。あなたと過ごせない休日なんてくそくらえだわ。」(意訳)と歌う切なくも痛いバラッド・ナンバー。さらに熱い歌いっぷりのライブ・バージョンでどうぞ…。


ちょっとバック・コーラスのバランスが悪いね。スタジオ盤音源はこちらで。ではみなさま良い休日を!

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2010年11月07日

You Make Me Feel Good Inside / Aaron Hall

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昨日の四谷のライブに来ていただいた皆様には心より御礼申し上げます。演奏は相変わらずながらもおかげさまでとても楽しい夜でした。

重なるときには重なっちゃうもんで、自らのライブに加え、日本シリーズは佳境も佳境、日本一素晴らしい市民イベントであるはらっぱ祭りは土日開催、さらに福生ブルース・フェスティバル、近辺の大学では学園祭真っ盛りなどなどなど、どこ行くべきかわかんなくなっちゃいます。ま、いずれにしても呑んじゃうんですけど。いろいろ迷った挙句、今日もはらっぱ祭りで青空の下、おいしいお酒を呑んでまいりました。これから始まる日本シリーズ第7戦に向けてわずかな時間ながら休肝中、失礼ながら暇つぶしに書いております。

「歌バカ」といって思いつく名前はいろいろあると思いますが、この人が一番ぴったりくるような気がします。アーロン・ホールさん。昭和39年生まれニュー・ヨークはブロンクス出身。ガイのリード・ヴォーカルとしてニュー・ジャック・ブームを牽引していた時分はそれこそ飛ぶ鳥を落とす勢いでしたが、最近はお名前もとんと聞かなくなりました。

この「You Make Me Feel Good Inside」は1998年のアルバム『INSIDE OF YOU』の冒頭を飾ったナンバー。ソロに転向して徐々にその人気にも陰りが見えていた時期、絶対に落とせないハズのアルバム冒頭1曲目に生バンドをつけてこんな愚直なまでの歌い倒しラブ・ソングを持ってきちゃうところが、歌バカの本領発揮なのです。案の定、チャート・アクションは芳しくなく、以来アーロン・ホールさんは過去の人になっていきました。でも売れる売れないとは関係なく、僕には最上級の名曲であります。ギャップ・バンドのチャーリー・ウィルソンからの影響モロ出しの熱い歌いっぷり。クワイアまがいの分厚いコーラスも全て多重録音で自ら歌っちゃう。もうね、歌いたくて歌いたくてしょうがない、歌う幸せ爆発のナンバーなのです。こういうの大好き。なぜかYouTube画像が貼り付けられないのでこちらから見てください。
 
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2010年08月08日

Where Do U Want Me To Put It / Solo

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「スティーヴィー・ワンダーの悪しき影響」などと勝手に呼んでますが、80年代末以降に出てきたR&Bシンガーに顕著にみられる、語尾をこねくり回すような唄い方があまり好きではありません。もう歌詞は終わってるんだから、そんなところで音程を上げたり下げたりせんでよろしい、と思ってしまいます。いやオリジネイターとしてのスティーヴィー・ワンダーさんはちっとも悪くはないんですけどね、猫も杓子もそんな唄い方されるといい加減うんざりしちゃう。しかも、ふと気がつくとみんな揃ってハイ・テナー。男っ臭いバリトン・シンガーはその頃から急速に淘汰されていきました。

1995年に「ニュー・クラシック・ソウル」の看板を引っさげてソロの皆さんが颯爽と現れたときは、救世主現る!と思ったんだけどな。この腐れきったR&B界を救うのは彼らだ、と。強力な2枚のバリトンに1枚のテナー、そしてなぜかアコースティック・ベースの4人組。後ろ盾はジャム&ルイスだ。サム・クック他のソウル・クラシックスのアカペラや、ドラマの「In The Rain」使いのバック・トラックで親父ソウル・ファンの心もくすぐって、ブラック・ミュージック・リヴューもブルース・アンド・ソウル・レコーズも揃ってその年の年間ベストCDに選びました。が、98年に2枚目『4 BRUTHAS & A BASS』を出して以降は沈黙。バリトンの1人、ユニーク・マックさんはインディからソロCDを1枚出しましたが、やはり彼らも淘汰される運命にありました。

昨夜はそんな彼らの奇跡の(?)復活ライブ@Billborad Live TOKYO。10年以上もシーンから遠ざかってますからね、これから伸びていくアーティストに見られる「勢い」のようなものはさすがに感じられませんでしたが、「歌ぢから」は健在。吼えるバリトンの魅力を久しぶりに堪能してまいりました。ユニーク・マックさんの粘っこくもストロングなヴォーカルにやられながらも、好みはもう1人のバリトン、塩辛声のダーネル・チェイヴィスさん(スキンヘッドの人ね)の方。この人の場合、もうね、語尾の気風のよさは天下一品です。妙にこねくり回したりせず、吐き捨てちまうようないさぎよい歌いっぷり。変に上手く聴かせようなんて思ってません。今ではまったくお目にかからないタイプで、淘汰されちゃうのもわからないでもないけど、多様性も大事だろ、と思った夜でした。

最後にアンコールで演ってくれた大好きな曲「Where Do U Want Me To Put It」を。


末広がりな本日8月8日。久しぶりに素敵な結婚式に招待されました。幸多からんことを…!

 
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2010年03月07日

Lovely Thang / Kut Klose

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今でこそほぼリイシューものしか買わなくなっちゃった僕ですが、90年代は結構新譜も聴いてました。でも最近のR&Bはヒップ・ホップに押されっぱなし、面白いと思うもアルバムが殆どありません。bmrもいつからか買わなくなったし。というか、さすがにこの歳になると今の音にはついてけなくなっちゃった、ということかしらん。感性のマツムラ化。いやまぁいいんですけど。

そんな僕もまだ若かった(?)15年ほど前、虜になっちゃったアルバムがカット・クロースの皆さんの『SURRENDER』でした。1995年と言えばR&B界はガール・グループ・ブームのまっただ中、当時は人気も絶頂だったキース・スウェットさんが満を持して送り出したのがこのカット・クロースの3人組。やんちゃなお姐ちゃん風なジャケットではありますが、これがどうしてなかなか聴かせるのですよ。R-18な歌詞を熱唱するのは可憐な歌声のアシーナ・ケイジさん(ジャケット右端)。殺られちゃいます。

「Lovely Thang」。2枚目のシングルとしてカットされた曲です。プリセットのような安っぽいストリングスながら妙に高揚感のあるイントロ。ゆったりと跳ねるビートに切なさいっぱいのメロディ。狂おしくもラブリーな名曲であります。たまらんたまらんカット・クロース。

実はこのアルバム、11曲収録中4曲を僕のiPodのトップ・レートに叩き込んでいます。イチローばりの高打率。特にこの「Lovely Thang」から「Surrender」「I Like」と続く5〜7曲目は何度聴いてもため息です。特に好きな声でも特に好きな歌い方でもないんだけどな、やけに胸に引っかかります。キース・マジック。この1枚で終わってしまったのが残念でなりません。
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2009年12月03日

It's Your Body / Johnny Gill

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13年前、吉祥寺のWEVE(懐かしい…)で試聴して買ったのを今でもはっきり覚えています。ジョニー・ギルさんの『LET'S GET THE MOOD RIGHT』。試聴機の前で1曲目の童顔氏による表題曲バラッドでノックアウト、当時いきなりココロのベストテン第1位に躍り出たアルバムでした。「これでルーサーの後釜は決定。当分はジョニー・ギルの時代が来るなぁ…」なんて思っていたのですが、それから一挙13年。僕の予想なんてのはハズれても当然なんですが、LSGでその実力の片鱗を見せた以外はほとんど死んだふり、ソロ・アルバムが1枚も出ないなんて、まさか思ってもみませんでした。

そのジョニー・ギルさんが現在来日中。しかもボビー・ブラウンさんとラルフ・トレスヴァントさんと一緒です。ニュー・エディションの新旧(というか旧旧)リード・ヴォーカルそろい踏み、うむ、豪華といえば豪華ですが、なんだか後ろ向きなラインナップ。そもそも音楽に関する姿勢としてはいつも過去を見ている基本的に後ろ向きな僕ですが、ジョニー・ギルさんには前向きであって欲しいと思うのです。それだけズバ抜けた喉を持っていると思うから。しかも僕よりたった1つ先輩。まだまだ老け込んでもらっては困るのです。

観に行けば行ったでお約束の「My, My, My」にやられちまうんだろうと思うけど、あとの二人にはあんまり興味はないし、チケット高いし、元ボビ男君とか思われてもいやだし(思われないって)。雨空の東京ミッドタウンに思いを馳せつつ、懐かしのCDを棚から引っ張り出して自宅で一献の師走の夜なのです。

「It's Your Body」。今は死んだふりしてるジョニー・ギルさんに、今はもう死んじまったロジャー・トラウトマンさんが客演したメロメロ(エロエロ)・バラッド。ジョニーの歌は言わずもがなですが、肉声以上に歌うロジャーのトーク・ボックスに泣かされちまうナンバー。実はこの曲、名曲居並ぶこのアルバムの中での唯一のジョニーのセルフ・プロデュース。でもって作曲もバックのインストルメントも殆ど自身の手によるものです。これがすこぶる出来がいいってんですから、前途洋洋順風満帆のハズでした。懐メロどさ回りやってる場合じゃないよな、と雨空の東京ミッドタウンに思いを馳せつつ思うのです。




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2009年10月25日

In Your Eyes / Keith Sweat

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レフトに真っすぐ上がった打球はスタンドで見つめる僕らの手には届かなかった。ミスター・ツー・ベース、立浪和義選手の選手生活が昨日東京ドームで終わりました。22年間ありがとう。そしてお疲れ様でした。

『STILL IN THE GAME』。キース・スウェットの1998年のアルバム。外は冷たい雨です。



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2009年07月27日

5 Miles To Empty / Brownstone

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「死後3週間経とうとしているのに毎日毎日メディアで話題になってる宇宙一のスーパースターについて何か書け」というリクエストをちょっと前に頂戴しました(もう1ヶ月以上経っちゃったけど)。う〜ん…、と長考。成人になっちゃってからのMJ氏(マイケル・ジョーダンさんではありません)はほとんどまともに聴いてないのでCDもLPも持ってないし、「ほんとにいい曲だなぁ」と思える曲について書くのが当ブログの営業方針だもんで。ジャクソン5なら書けなくもないとも思ったけどなんだかいまさらみょーに照れくさいので、思いっきりこじつけちゃいますがこんな曲。

MJ氏(もちろんみうらじゅんさんではありません)の創立したMJJレーベルから、マイコーさま直々の最終オーディションを見事突破して1994年にデビューしたブラウンストーンの皆さん。ランちゃん、スーちゃん、ミキちゃんならぬ、ニッキー、マキシー、ミミ(後にキーナに交替)からなる3人組です。90年代中ごろ、といえばガール・グループ全盛時代。アン・ヴォーグを筆頭に、TLCにSWVにジェイドにエターナルにエクスケイプ(なつかしい…と思った貴方にはそろそろちゃんとした健康管理をおすすめいたします)。その他もろもろ雨後のタケノコ百花繚乱。なんだか区別もロクについていませんでしたが、キースさんちのカット・クロースとともにお気に入りだったのが、マイコーさんちのブラウンストーン。まるでヴォコーダーみたいなピッチどんぴしゃのコーラス・ワークが魅力的でした。

この「5 Miles To Empty」は97年のセカンド・アルバムからのシングル・カット。「hurry,hurry,quick,quick」という印象的な合いの手と、3人×多重録音の分厚いコーラスのサビが頭をグルグル回っちゃうスロウ・ジャム。YouTubeのプロモはこちらでどうぞ。この2枚目のアルバム・タイトルは『STILL CLIMBING』。「まだ上昇中!」のハズだったのにな、ほどなく姿を消してしまいました…。と思ったら、リードのニッキーはシャニースとSWVのココとの抱き合わせで去年ビルボードに来てました。でもなんだかちょっと哀しいようで行かなかったけど…。

さて、オールスター休みで中断中だったペナント・レースはようやく明日再開。8連勝で前半終了の我が中日ドラゴンズはいきなり首位読売と東京ドームで真夏の陣でございます。勝っても負けてもメートルあがる3連戦。今夜はほどほどにしとかなくちゃ。
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2009年07月15日

Don't Stay / Laura Izibor

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三鷹の「婆娑羅」の大将は「死んじまった人の音楽しか聴かない」のだそうで、村田英雄は聴くけれど北島三郎は聴かないんだとか。それはそれでひとつの見識です。「生きてる人間の書いた本なんか何の価値もない」という文章もどっかで読みました。僕の場合、そんな線引きするつもりはないけれど、好きだったミュージシャンがどんどん逝っちまうこの頃。まぁ古い人ばっか聴いてるからしょうがないですが、たまには気分を変えてこんな人のこんな曲。

MTVなんて全く観なくなったけど、個人練に入ったスタジオの待合室でたまたま流れてたPV見て、あわてて手帳に書いたのがLaura Iziborという名前。「なんて読むんだ?」ってその時思った。そのPVがこれ。

ダブリン市民。だそうです。1987年っちゅーからかろうじて昭和生まれ。あぶないあぶない(何が?)。声だけ聴いてるとなんとも貫禄のある歌いっぷりのローラ・イジボアちゃんはようやく22歳。かのアトランティックから4年間の制作期間を経て満を持してのアルバム・リリース。ってことは高校生のころからメジャーでアルバム作り始めたってことか。日本じゃたいていは学祭かなんかでがなってるとこなんだけどな。さすがはアトランティックが女王戴冠を目論む秘蔵っ子。

自らの作詞作曲プロデュースにピアノも弾いちゃう。天は二物も三物も与えるときには与えるみたい。そんな才女ながらも、どっか奥底で泥臭さを感じさせる歌声がいいです。会社の与えたイメージなのか本人の資質なのかはかりかねるけど、60〜70年代レディ・ソウルの印象。スティーヴィー、アレサ、JBにロバータ・フラックが好き、というのは「いくつだよ?」と思いながらもまだなんとなくわかるけど、キャンディ・ステイトンもフェイバリットの一人とか。おやまあ。アイルランド人あなどれません。

今どきボーナス・トラック含めても11曲41分というやけに潔いアルバム。この歳だからもっとはじけちゃってもいいのに、と思うのは、4年もかけて落ち着いちゃったせいかしら。ぶっとび曲もないかわりに駄曲もない総合得点高めのアルバムの中、一番気に入ったのは「Don't Stay」。若いくせに倦怠期カップルみたいな歌詞だけど、この声だとあまり違和感もありません。アルバム・バージョンもいいけど、弾き語りもまた素晴らしい動画はこちら↓ 

来月には来日公演も。期待してます!
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2009年05月09日

Already Missing You / Gerald Levert & Eddie Levert, Sr.

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昨日の晩は御徒町の佐原屋で一杯ひっかけてから東京ミッドタウンへ。ビルボード・ライブでエディ・リヴァートさんofオージェイズ、観てきました。東京ミッドタウンへは何度も行ってますが、何度行っても全くのアウェイの感じ。よく考えたら全部ビルボードです。しかもいつも直行直帰。キンミヤ焼酎もレバ刺しも、いやウーロン・ハイすら縁のない街ですからね、僕もライブ以外は全く用事がありません。わき目も振らずにビルボード・ライブ、まっすぐ行ってまっすぐ帰る。その前にどこか別の場所で呑んで、その後でどこか別の場所で呑みます。

て、そんな話じゃなかった。リヴィング・レジェンド、エディ・リヴァートさん66歳。いやいやまだまだ完全現役でした。もったいぶらずにいきなりバンドと一緒に登場の飾らないステージ。ちっともレジェンドらしくない。僕の好きなソウル・マン。のっけから「Back Stabbers」〜「I Love Music」〜「Love Train」のメドレーと、出し惜しみなしでした。ここで満足して帰っちゃったソウル・トレイン世代多数、なんてこたぁないか。

しかしその後は、テディペンありB.B.ありサム・クック・メドレーありの自己主張の少ない曲構成。いい曲が歌えるならもう自分のナンバーじゃなくてもいいのかも、この域に達すると。でもワン・アンド・オンリーのバリトン・ヴォイスはしっかり自己主張してました。何やらせてもしっかりエディ節。

泣いたのは中盤に演ったこの曲、「Already Missing You」。1995年に今は亡き息子ジェラルドが書いた曲。ジェラルドと掛け合いでシャウトした思い出の曲を、昨夜は独りで歌いきりました。悲しみをたたえた声で。実はエディはジェラルドに続き、昨年、ジェラルドの弟ショーンも亡くしています。順番が違うよ、おい。2人の息子を失って歌い続けるエディの気持ちは如何ばかりか、と思いますが、親父の歌声はどこまでも力強く。

これがソウル・ミュージック、という夜。清志郎までシンクロしちゃって、その後どこか別の場所で呑みすぎました。いつもライブ・レポートがタイムリーにはできません。


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2009年04月03日

Hell Of A Situation (Backroom Conversation) / Gerald Alston

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年度替りの慌しい中ですが、今日は「待ってました!」のプロ野球開幕戦をしっかり観ようと大胆にも仕事をお休み。さらにおとといはビルボード・ライブにマンハッタンズの皆さんを観に行ってきました。ソウル歴20年選手としてはまことに恥ずかしいことに初めての生マンハッタンズ。今まで何度もチャンスはあったんだけど、何故かいつもタイミング悪くて今まで見そびれていました。今回も東京は3/31と4/1のみという厳しいスケジュールでしたが、何とか4/1の2ndに滑り込み。いささか空席が目立ったのは日程のせいだといいんだけど。

マンハッタンズは1962年結成の伝統あるコーラス・グループ。といっても本格的に活躍したのは70年代になってリード・ボーカルがジェラルド・アルストンさんになってからです。ジェラルドの美声がなんといっても売り物でしたが、ウィンフレッド“ブルー”ラヴェットさんのベース・ボーカル&男らしい声の語りも魅力的です。その2人が揃ったステージ。以前は椅子に座ったり杖を突いてたりしたというブルー・ラヴェットさんが全曲見事な振り付けで踊っているのを見るだけで嬉しくなっちゃう、これぞソウル・ショウ。かけつけ3杯のウィスキーに酔った楽しい夜でした。

クラスに一人は、あるいは部署に一人は何事もソツなくこなしちゃう人っていますよね。けどそれがかえって小物っぷりを感じさせちゃう。あるいはそこそこ球も速いし、変化球も多彩なんだけどいつもストライク・ゾーンに集めすぎて打たれちゃうピッチャーとか。ジェラルド・アルストンさんには何だかそんな思いを抱いていました。サム・クック直系の素晴らしい声の持ち主なのに、決して爆発せずに上品に歌い納めちゃう。リミッターが効いちゃってるんだな。才能は並外れてると思うだけに聴いてると何だかイライラしちゃう。たまにはビーンボールくらい投げてみろって思うのです。

でもライブではさすがにCDで聴くジェラルドより5割増。内角高めも投げ込んでくれました。まぁ、サムのハーレム・スクエアみたいに、とはいきませんけどね、腹8分目までは満たしてくれたステージ。なによりも人柄のよさが伝わる温かいライブでした。そこが弱点といえば弱点なのかもしれないけど…。

1985年に一旦グループを脱退。ソロ転向後も僕に言わせりゃ「物足りない」歌いっぷりだったジェラルドさん。いやもちろん水準は十分クリアしてるんだけど、天が与えた素晴らしい声を持ってるだけに期待値も高くなりすぎちゃうのね。しかしソロ3作目の92年『ALWAYS IN THE MOOD』に収められたこの「Hell Of A Situation (Backroom Conversation)」では分厚い男声コーラスに支えられ、めずらしく吼えまくるジェラルドが聴けます。これですよ、この人に期待していたのは、と聴いてるこちらも熱くなっちゃう。


さて、熱くなっちゃうと言えばプロ野球開幕。麗らかな陽射しにも祝福されて球春到来です。我が愛する中日ドラゴンズはエースと4番が退団し、開幕前予想では軒並みBクラス…。でもね、幾多の経験から言えば、野球評論家の予想ほどアテにならないものはありません。今年は持ち前の俊足・強肩に加えて巧打を獲得しつつある藤井淳志外野手に注目の1年。いよいよ開幕。そろそろビールの栓を抜きますか…。
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2009年02月04日

Baby You Know / The O'Jays

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GW明けにエディ・リヴァートさんがやって来るらしい。嬉しい。

エディー・リヴァート of オージェイズ

しかしピンで来日とは…、ウォルター・ウィリアムスさんはどうしちゃったんだろう。と、ちょっと心配。

その前身のトライアンフスは1958年結成だから芸能活動半世紀超のオージェイズの皆さん。もちろん全盛期は1970年代、フィラデルフィア・インターナショナル・レコーズ(PIR)、ケニー・ギャンブルさんとレオン・ハフさんがプロデュースしていた時代。「Love Train」に「Back Stabbers(裏切り者のテーマ)」です。「ディスコで踊ったよ」というほどの歳ではありませんけどね。で、もちろんそれもいいんだけど、そこで終わっちまうグループではありませんでした。

フィリー・ソウルの同期の桜は遥か昔のヒットを抱えてのドサ回りか、あるいは鬼籍に入っちまったか、という1990年代。アイズレー・ブラザースとともに若い衆からリスペクトを浴びて現役感を保ってたオージェイズの皆さん。というかエディ・リヴァートさんとウォルター・ウィリアムスさんの2人。息子のおかげも大きかったかもしれません。1997年、きちんと時代と向き合った『LOVE YOU TO TEARS』。いいアルバムでした。の7曲目「Baby You Know」は個人的殿堂入り作品。

めちゃめちゃいい曲だなぁと思って聴いてたら、曲を書いたのは我らが(?)キース・スウェットさま。みゃあみゃあヴォイスのご本人も大サビで登場の、見事にキ印ねっちょりバラッドです。湿度100%のエロエロ・メロディに芸歴当時40年のエディ・リヴァートさんのストロング・スタイルの咆哮。意外な組み合わせ、とも思うけど、聴いてみりゃ相性ばっちりでした。と思ったらそりゃそうだよ。息子(先に逝っちまったけど…)はLSGで一緒に演ってましたからね。

全く最近の若いもんはハイ・トーンばっかでさ、バリトン・シンガーはどこいっちまったんだ、と思う。「最後のバリトン・シンガー」エディ・リヴァートさんは聴きに行かなくちゃ。
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2008年10月21日

Miracles / Men Of Vizion

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しかし何が起こるかわからないもので、すっかり秋風モードの他人事だったプロ野球、恥ずかしながら…のすべり込み3位でレギュラー・シーズンを終えた我が中日ドラゴンズですが、タイロン・ウッズの劇的な球児打ちでCS第1ステージを突破です。後半息切れで巨人に歴史的大逆転優勝をさらわれちまった阪神さんとはいえ、3位ドラゴンズとのゲーム差は10ゲーム、しかも対戦成績は阪神さんの17勝6敗1引分(涙)。それがたった2つの黒星で舞台を去らなきゃならないってんだから、タイガース・ファンならずともむちゃくちゃなルールだと思いますよ、クライマックス。

しかしここまできたら目指せミラクル。「5割そこそこの3位チームが日本シリーズじゃどっちらけだ」という良識あるプロ野球ファンも「中日Vなら不況になる」などと根拠のない発言をするどっかのでたらめオーナーもいますがもうだまれだまれ。こうなりゃ短期決戦万歳なのです。東京ドームのチケットも早速3試合分確保したし、明日からは一球一献の日々。結構忙しいんだけどな、いいのか?俺。

「Miracles」はメン・オブ・ヴィジョンの皆さんの1999年のアルバム『MOV』にひっそりと収められていた曲。その後たいしてフォローもしてなかったけれども、このアルバムを最後に消えてしまったみたいです。今頃皆さんどこで何をしてらっしゃるのでしょうか?僕にとってはこの曲一曲のみのグループでしたが、これがまたと〜ってもいい曲なんだなぁ。ポップで切ないリフレインが頭に焼きついちゃう、二流グループの生んだ一曲のみのミラクルでした(偏見あり)。

明日からはまた楽しくも辛い第2ステージ。狂おしい日々です。アイ・ビリーブ・ア・ミラクル。体力残しとかなきゃね。
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