2015年05月29日

After You've Gone / Bessie Smith

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ベッシー・スミスさんの映画が全米で公開されています。その名も『BASSIE』。主役のベッシーさんを演ずるのはクイーン・ラティファさん。なんと素晴らしいキャスト。なんとしても観てみたい!と思いますが、この日本での公開は無理、でしょうか…。いやいや『黄金のメロディ〜マッスル・ショールズ〜』のこともありますし、希望を捨ててはいけません。みんなで地道に声をあげるのです(みんなって誰よ?)。

1894年(明治27年!)テネシー州チャタヌーガ生まれ(生年には諸説あり)。1910年から12年にミンストレル・ショーに加わり、ドサ回り中にマ・レイニー嬢に見出され師事。23年の「Down Heated Blues」でデビューしました。以降10年間で160曲を録音していますが、全てCD化済み。歴史的遺産を現代に伝えるCOLUMBIAさんの偉業だと思います。「Tain't Nobodys Business If I Do」「Nobody Knows You When You're Down And Out」など名曲も多数。師匠のマ・レイニーさんがテント・ショーを好み、ラフなジャズ・バンドをバックに歌ったのに対し、ベッシーさんは洗練された楽団をバックに大劇場で歌うのを好んだそうです。その豊かな声量(というかでかい声)は、当時の貧弱な音響設備で巨大な劇場で歌うことにより鍛えらえたのかもしれません。

1930年代になるとクラシック・ブルースの人気に翳りがみえ始め、ベッシーさんも33年を最後に録音の機会がなくなります。そして1937年には43歳(諸説あり…)で帰らぬ人に。ツアー中の交通事故でした。事故現場から近くの病院に担ぎ込まれるも白人専用病院であったため受け入れてもらえず、たらい回しにされた上、事故現場から遠く離れたミシシッピ州クラークスデールの病院で息を引き取りました。そういう時代であったわけです。

以前にアート・テイタムさんのバージョンを紹介した僕の大好きな曲「After You1ve Gone」を。ベッシーさんの録音は1927年。フレッチャー・ヘンダーソンさんのバンドがバックをつけています。邦題「君去りし後」。あなたは私を泣かせたまま出て行ったけど、きっと今に後悔する。あなたの心はやがて私のようにずたずたになって、いつかまた私を求めるの…。残念ながら活動を休止したSugar In My Bowlさんでの机さんの歌も素敵だったこの曲。来週末の僕らのバンドのライブでドラマー氏が歌う予定の曲でもあります。


「私はベッシー・スミスのビッグ・サウンドとルイ・アームストロングのフィーリングをいつも求めていた」というのはビリー・ホリディさんのお言葉。全ての女性シンガーのルーツのルーツをたどっていくと、必ずベッシー・スミスさんにたどり着きます。
 

posted by ac at 21:40| Comment(0) | TrackBack(0) | blues | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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