2014年03月23日

I Hate I Walked Away / Syl Johnson

back for a taste of your love.jpg

今月初めに水道橋で2度観たストーンズには、やっぱりウルウルしちゃいましたが、ここに書くには少々鮮度が落ちすぎてしまいました。毎度のことですが年度末の忙しい日々。ながら、ストーンズの他にも高円寺で負けず劣らずの素晴らしいライブを堪能したりもしています。よく働きよく遊び…。忙しければ忙しいほど何故だか酒量も増えてしまい、また1ヶ月もここをほったらかしにしてしまいました。

そんな中に飛び込んできた嬉しいニュース。シル・ジョンソンさんの来日とビルボードでの単独公演が決まりました。先にフジロックでのボビー・ラッシュさん、ラヴェル・ホワイトさんとの共演が発表されており、それだけを観るためにわざわざ苗場まで行くか…と悩んでいた中、シル単身ですが六本木まで来てくれるというのです。17年前にそのカッコよさにぶちのめされたパークタワー・ブルース・フェスティバル以来。「生きてるうちにまた来日してくんないかなぁ」とここに書いたのはもう8年も前のことでした。再びの夢がようやく実現します。

芸歴は優に半世紀を超えるシル・ジョンソンさん。ミシシッピ州の北の端、ホリー・スプリングスに生まれて、幼いころはメンフィスで暮らし、その後シカゴへ。50年代から60年代頭にかけてはハウリン・ウルフやジミー・リードと一緒に活動していたとか。ブルースあり、JB流ファンクあり、シカゴ・ソウルありのごった煮感覚の人。悪く言えば節操がないのですが、それがシル・ジョンソンの魅力でもあるのです。ハチャメチャな勢いのあった60年代のシカゴ・トゥワイナイト録音もなかなかですが、ウィリー・ミッチェルさんに声をかけられメンフィスに出向いた70年代のハイ録音では、素晴らしいミュージシャンとソング・ライターにめぐまれ、芸歴のピークを迎えることになりました。70年代のメンフィス録音の3枚(72年の『BACK FOR A TASTE OF YOUR LOVE』、74年の『DIAMOND IN THE ROUGH』、75年の『TOTAL EXPLOSION』)は、いずれ劣らぬ珠玉の名盤です。

重たいリズムのジャンプ・ナンバーにも名曲多数ですが、それだけだったら他のハイのシンガーでもいいのです。絶品なのはこのヤクザな男の歌うバラッド・ナンバー。その独特の硬質な声が、メロディから甘さと水分を拭い去り、枯れた味わいを生み出します。彼にしか出せないこの切なさ。特にソング・ライターのアール・ランドルさんとは相性がよく、名曲のオンパレードです。そのアール・ランドルさんの書いた「I Hate I Walked Away」で今宵は一献。ハイでの1枚目の『BACK FOR A TASTE OF YOUR LOVE』にひっそりと収められており、これといって話題となることのない曲ですが、僕にとっては殿堂入りの名曲。特にバンドで演ったなどでもないのに、歌詞を見ずにすべて歌えます。


1936年生まれ、7月の公演時には78歳になるシル・ジョンソンさん。前回同様、ステージでは決して「枯れない」はっちゃけぶりを発揮してくれることを期待しております。

posted by ac at 19:55| Comment(0) | TrackBack(0) | soul | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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