2009年03月07日

I'd Rather Go Blind / Spencer Wiggins

Wiggins Brothers..jpg

いつでも買えるようないわゆる名盤はなかなか買わないくせに、いかにも売れなそうなマイナーなアルバム見つけると即買っちゃう。アレサオーティスみたいに誰もがその実力を認めているアーティストよりも名前すらほとんど知らないような人に妙に心を動かされちゃう。いや自分の話。マニアのココロです。聴いてみて買わなきゃよかったと思うCDは数知れずなんですが、これがなかなか治りません。希少価値と純粋な音楽的価値とをごっちゃにしちゃってる。

でもなかにはこのスペンサー・ウィギンスさんみたいに、知名度と実力とが恐ろしく離れてる人もいるのでやめられないんだなぁ。とにかく1977年に初の編集LPが我が日本のヴィヴィッド・サウンドから出される(偉業だ!)までは、ごく一部のコアなシングル・コレクターだけのものだったんですから。しかしそのヴィヴィッドや今じゃ英ケントの尽力により、すっかり評価の確立した無名シンガー(?)になりました、スペンサー・ウィギンスさん。久しぶりにiPodに入ってる30数曲聴き直したら、どれもやたらと水準高いです。一般的にディープ・ソウル・シンガーの歌うジャンプ・ナンバーは、とてつもなくつまらない(!)ものが多いんだけど、この人はその鋭い喉のキレ味で何でも聴かせちゃう。捨て曲のない素晴らしいシンガーです。ウィリー・ハイタワーさんの「Walk A Mile In My Shoes」と並ぶディープ界最強のジャンプ、「Love Attack」もあるしね。

スペンサー・ウィギンスさんはメンフィスのゴールドワックス他に60年代後半から70年代にかけて録音。残したのはシングル盤のみでした。レーベル仲間のジェイムス・カーさんと並ぶディープ・ソウル・ファンの宝物。しかしちんけな弱小レーベル(失礼!)にグレイト・シンガーが2人もいたなんて奇跡的です。

ジャンプ・ナンバーももちろんいいんだけど、やっぱりバラッドで「I'd Rather Go Blind」を。エタ・ジェイムスさんもクラレンス・カーターさんも素晴らしい録音を残した、まさに名曲。サビもへったくれもない単純な4小説の繰り返し、しかも2コードなんだけどね、なんだかよくできた大好きな曲です。ビヨンセもエタになりきって(キレイ過ぎるけど)歌ってます。これもまたいい。

スペンサー・ウィギンスさんのバージョンは↓。1970年にマッスル・ショールズのフェイムに残したシングルのB面から。名曲を最高のバックでこの人が歌っちゃうんだから良くない訳がない。なんだけど、このシングルは正規には未アルバム化。僕の持ってる音源もかつて渋谷の某レコード店で買った海賊盤LPです(上記)。名演なのにね、ガンコ親父になっちまったフェイムのリック・ホールが権利離さないみたい。ジミー・ヒューズさんの作品が最近ようやくCD化されたんで、一連のフェイム作品も一気に出るか、と期待してたんだけど、その後止まっちまってます。残念。

スペンサー・ウィギンスさんは今も元気にゴスペル歌ってて、最近じゃCDも出してるんですが、チープなバックでは聴きたくなくて、今のところ未聴。



posted by ac at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | soul | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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