2017年01月30日

Take Me Just As I Am / Spencer Wiggins

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年をまたいでほったらかしにしておりましたこの駄ブログ。もう10年も続けてきたのでネタも随分尽きちゃったし、仕事もお酒も忙しいしで(?)、もうこのままフェイドアウトしちゃおうかなぁ…などと思っていた矢先、なんかもう居ても立ってもいられない衝撃的ななことがありまして、再びペンをとってしまいました。あのスペンサー・ウィギンスさんが4月にはるばる米国からやって来るというのです。

呼んだのはもちろんあのお店。あそこではライブを観に行く度にアンケート用紙にしつこくしつこく書き続けた何名かの名前があります。その結果かどうかは知りませんが、アーマ・トーマスさんキャンディ・ステイトンさんクラレンス・カーターさんドン・ブライアントさんも、奇跡の来日を果たしてくれました。でもまさかこの人だけはありえない!と思いつつも、心意気で書き続けたのがスペンサー・ウィギンスさんのお名前。なんせSOUNDS OF MEMPHISから最後のソウルのシングルを出したのが1973年。その後細々とゴスペルを歌いつつ、CDも出していたのは知っていましたが、いわゆる表舞台には(シングル出していた時代を含めて)一度も立ったことのないお方。ごく一部の熱狂的なソウルファン以外は恐らく名前も知らないであろうアーティストが、あの豪奢なお店の採算ベースに合うとはとても思えなかったのです。しかし、まさかの来日決定の報が流れた一昨日の土曜日、僕のSNSのTLはスペンサー・ウィギンスさん祭り状態になりました(といってもみんなごく一部の熱狂的なソウルファンですが…笑)。満席になるのかな。なるといいな。

僕がスペンサー・ウィギンスさんの歌声を初めて聴いたのは、もう30年近く前の学生時代。中古屋で買った『SOUL CITY U.S.A.』というアルバムでした。現役時代はアルバムを出すことができなかったスペンサー・ウィギンスさん。その60年代のGOLD WAX録音のシングルを集めて1977年に世界で初めてLP化したのは、日本が誇った(過去形)VIVID SOUNDでした。そのアルバムの冒頭、当時ディープ・ソウル入門中の僕のアタマをすっこーん!とぶん殴ってくれたのが「Take Me Just As I Am」という曲。ダン・ペンさんとスプーナー・オールダムさんが書いた数々の名曲のうちの一つで、作者のダン・ペンさんをはじめ多くのシンガーが歌っていますが、最初に聴いた時の衝撃から、僕にはいまだにこのテイクがベストです。短いイントロに続き深い声で「Take me !」。休符をはさんで続くホーン。息を呑む始まり方です。そして圧巻は2ndコーラスでの歌いっぷり。力強く硬質ながら、しなやかさを併せ持つスペンサーさんの喉ですが、ここはあえて吐き捨てるようにダーティに。歌というよりプリーチに近いシャウトにKO必至です。バックはクラレンス・ネルソンさんのギターを含む、粗削りながらも重厚なゴールドワックス・サウンド。完璧なのです。


嬉しいことに、ハイ・サウンドを支えたリロイ(b)とチャールズ(key)のホッジス兄弟が一緒に来日します。さらに実弟であり、最近はボーキーズのシンガーとしても活躍しているパーシー・ウィギンスさんに、若手ブルー・アイド・ソウルの期待の星(?)イーライ・“ペーパーボーイ”・リードさんも同行するという豪華ラインナップだそうです。しかしながら歌い手3人ということは、裏を返せば、ステージ時間をそれだけシェアするということなのでしょう。1942年1月8日メンフィス生まれのスペンサー・ウィギンスさん。今月で75歳になりました。近年の歌う姿をわずかながらYouTubeで観ることができます。全盛期の歌声が完璧だっただけに、この歳になり同様に歌えるワケがないことは十分わかっています。でもわかっていながらアンケート用紙に書き続けた名前です。長年感動を与えてくれた数々の録音に、感謝の気持ちでお迎えしたいと思います。
 
posted by ac at 19:10| Comment(0) | TrackBack(0) | soul | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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