2016年10月28日

Help Me I'm In Need / James Govan

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もはやほぼ開店休業状態のこのブログですが、メイジャー・ハリスさんの「Loving You Is Mellow」でひっそりと『一曲一献』開始したのは2006年10月のこと。気づいてみたらば10周年になりました。パチパチパチ…とまばらな拍手。時の経つのは早いものです。当時も既におっさんでしたが、僕はさらに10年おっさんを加えました。でも当時の文章読んでみると青いよね、赤面ものです。おっさんにも歴史があるわけです。

10周年なので華々しい曲でも…というのはこの駄ブログには似つかわしくない気がしますので、またいつものようにほとんど誰も知らない地味〜な曲を。先日ふと中古レコ屋で買ったジェイムス・ゴヴァンさんのCD『I'M IN NEED』から、タイトル曲の「Help Me I'm In Need」を聴きながら、ひっそりと10周年の祝杯を挙げたいと思います。

ジェイムス・ゴヴァンさんについては、以前に1969年のFAME録音の曲をご紹介し、激しく褒めた気がします。しかしながら結構流通していたはずのこの『I'M IN NEED』のCDは、恥ずかしながら先日中古屋で「ふと」購入するまで、我が家の棚にはありませんでした。気まぐれなファンで申し訳ありません。このCDの元となるアナログ盤が英CHARLYから出されたのが確か1987年のこと(実際の録音は1980年代前半)。ソウル暗黒時代に「新譜」として出されたために、勝手に「良いはずがない」との思いが僕のアタマに刷り込まれてしまったようです。しかし「そういえばこれ持ってないな…」と買ってみたこのアルバム。(↓)お聴きのとおりの素晴らしい出来で、思い込みを深く深く反省したのでありました。

69年と71年にFAMEから出された2枚のシングルが鳴かず飛ばずで、地元メンフィスで地道な音楽活動をしていた80年代前半に、プロデューサーのデヴィッド・ジョンソンさんに見出され、アラバマのブロードウェイ・サウンド・スタジオで録られたのがこのアルバム。よく見りゃベースにデヴィッド・フッドさん、ドラムにロジャー・ホーキンスさん、キーボードにクレイトン・アイヴィさん、ギターにジミー・ジョンソンさんという、おなじみのマッスル・ショールズ人脈がずらり。80年代だからといって敬遠する必要はひとつもありませんでした。

かなり意外なことに、ネットでいろいろ評判を見てみると、こういうがなり声を「下手だ」と感じる人もいるようですが、僕には最も理想的なディープな歌声。オーティス似だった若い頃よりコクが増し、ウィルソン・ピケットさんの深いバラッドに通じるところも感じます。ヒットとは無縁の名シンガーでした。前回ここでご紹介した時は「今でもメンフィスのビールストリートで歌っているらしい」と書きましたが、その後、2014年7月にお亡くなりになっているようです。こういう無名な人の素晴らしい録音を、きちんと聴いていきたいと思います。



秋も深まって熱燗・お湯割りが大変美味しくなってきてしまい困っています(いません)。ではまた。
 
posted by ac at 20:25| Comment(0) | TrackBack(0) | soul | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月01日

Let's Go To Bed / Keith Sweat feat. Gerald Levert

dress_to_impress.jpg

―これまでとの違いは?
「違うとこなんてないよ。俺はキース・スウェットだからね。」

5年ぶりのアルバム『DRESS TO IMPRESS』についてきかれたキース・スウェットさんのお言葉だそうです。かっこいいですね。ジャケットも。で、中身…。長年聴いてるこちらも心得たもんで「ま、いつものやつでしょ」といつものとおり慌てず国内盤が出るのを待って買ったのですが、聴いてみたらばこれがかなりいいのです。5年間待った分だけ凝縮された濃厚スロウ・ジャムのオンパレード。キース度30%アップという感じなのです(本人相手に「キース度」もないか…)。個人的には1996年の最高傑作『KEITH SWEAT』(「Twisted」とか「Nobody」とか入ってるアレ、もう20年前かぁ…)に次ぐ出来だと思います。55歳、本気出してきました。

素晴らしい曲が並ぶ中、反則なのは最後(国内盤だとボーナス・トラックが入ってるので最後じゃないんだけど)に収められた「Let's Go To Bed」という曲。イントロのキースの「Um, Um」に続いて「Oh, Baby!」とシャウトするのは紛うことなくあのお方! 何気なく聴いていてソファーからずり落ちそうになりました。その声の主は、死んだはずだよジェラルドさん、2006年に亡くなったジェラルド・リヴァートさんでした。

もうすぐ10年…、と少し遠い目。僕より1つ年上だった彼の年齢は40で止まったままです。一緒にLSGを組んだキースもジョニー・ギルさんもなんとかアルバムを出している中、一番多作だったジェラルドが生きていれば、どれだけ多くの名曲を残してくれたか…と、思い返すとやはり残念でなりません。と思ったら。キース・スウェットさんが探し出してきてくれました。この「Let's Go To Bed」はジェラルドが亡くなる前にレコーディングしていた未発表曲。キースはこの曲が気に入り、ジェラルドのヴォーカル・パートを一部削って、その分を自分で歌って疑似デュエットにしたのだとか。いまどき実際に一緒に歌ってレコーディングするデュエットなんてほとんどないでしょうからね、これもありかと思います。しかし、ジェラルドの雄叫びは涙腺直撃、やっぱり反則なのです。



posted by ac at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | R&B | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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