2015年03月30日

Share What You Got (But Keep What You Need)/ William Bell

soul_deep_vol2.jpg

桜も満開の春休み、昨日は仕事を早退させてもらい六本木まで行ってきました。僕が六本木に行くというと、もうここ何年も訪ねる場所は一つだけ。ビルボードライブ東京で行われたウィリアム・ベルさんの初(!)来日公演に、ソウル・ファンの先輩方とご一緒させていただいたのです。

正直に申しますとですね、ホントはそれほど期待していなかったのです(ごめんなさい!)。そりゃ60年代から活動を続けているサザン・ソウル界のレジェンドですから、初の来日となりゃ当然「行きます!」と二つ返事になるワケですが、好きな曲はいくつかあってCDも数枚持ってるものの、熱を入れて聴き込んだような覚えはないし、活動を続けていることは知ってたものの、近年特にこれといった話題はないし、75歳と日本では後期高齢者に数えられちゃうご年齢、「お顔が拝めりゃそれで充分」くらいの軽い気持ちでいたのです。しかし前日の夜からFBやTwitterのTLには、初日(僕らが行ったのは2日目)の公演を観たソウル・ファンの皆様方からの賞賛のコメントが続々と。否が応でも胸が高鳴ります。

しかしそういう時に限ってつまらない仕事が飛び込んでくるんですよね。ホントは仕事を早めに上がって、どっかでガソリン入れてエンジン温めてから会場入りしようなどと考えていたのですが、実際は開演直前滑り込みセーフ。でも出てきたバンドの音を聴いた瞬間、暖機運転は不要と悟りました。不勉強にも存じませんでしたが、ロイ・ロバーツさんという自身ソロ活動もしているらしいベテラン・ギタリストの率いるバンド、抜群の出来でした。2ギター、キーボード、ベース、ドラムに3管(バリトン・サックスは日本人のようでしたので、現地調達でしょうか? それにしてはばっちり決まってました!)という理想的な編成。ステージかぶりつき席だったのでバランスは正直言ってよくわかりませんでしたが、決して出しゃばらずも、キメるところはバシバシとキメてきます。そして何といっても御大ウィリアム・ベルさん。そもそもが激唱タイプではないだけに、喉の衰えは全く感じられません。素晴らしいのはそのソウル・スター然とした立ち居振る舞い。バンドへのキメの指示や素早いマイク・アクションなど、年齢をまったく感じさせないかっこよさ。これぞソウル・ショーなのです。

ソング・ライターとしても名が高いウィリアム・ベルさん。しみじみいい曲が多数あります。代名詞といってもいい1961年のデビュー・ナンバー「You Don't Miss Your Water」は、オーティス・レディングさんを始め、多くのソウル・シンガーや、ロック・アーティストにまでカバーされている代名詞とも言っていい名曲。生で聴くことができやはりグッときました。そしてそのオーティスに捧げられた「Tribute To A King」、さらには大好きなジュディ・クレイさんとのデュエット曲「Private Number」。僕の行った1stステージではこれらの曲を聴けてラッキーでしたが、1部と2部では演目をほぼ入れ替えているようで、逆に大好きな「Every Day Will Be Like A Holiday」や「Everybody Loves A Winner」、「I Forgot To Be Your Lover」らは残念ながら聴けませんでした。大名曲は少ないものの、素晴らしい曲を多数残しているウィリアム・ベルさん、1部2部とおしで観るべきでしたが、後悔しても後の祭りです。

どちらのステージでも聴くことのできなかったらしい、僕の一番好きな曲が「Share What You Got (But Keep What You Need)」。いかにもスティーブ・クロッパーさんなソリッドなギターから始まるスタックスらしい固く締まったソウル・バラッド。随分昔にミティ・コリアさんのバージョンを紹介した際には「ウィリアム・ベルさんをはるかにしのぐディープさ」などと紹介しましたが、こちらも反省、ケツが青かったです。本家バージョンの温かな歌いっぷりも素晴らしい出来でした。恐らく大学生の頃、もっとも沢山聴いたであろうLPレコード『SOUL DEEP VOL.2』(桜井ユタカさんが編集したアトランティックのディープ系ソウル・バラッドばかりを集めた編集盤3部作の2枚目)のB面2曲目にひっそりと収められていたこの曲、おそらくは僕とウィリアム・ベルさんの出会いの曲です。錚々たるメンバー居並ぶ編集盤の中では地味なイメージでしたが、聴けば聴くほど滋味深く輝きを発する名曲。是非、再来日してこの曲を歌ってほしい!と思ったりする春の宵なのです。



(小さな声で…)プロ野球が開幕していました。評論家予想では断トツの最下位の我が中日ドラゴンズ、「予想どおり」との声が聴こえる見事な3連敗でのスタート。福田君!高橋君!亀沢君!君らの出番です。

posted by ac at 21:13| Comment(0) | TrackBack(0) | soul | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月25日

I'll See You In My Dream / The Bigood!

the_bigood!.jpg

昨年の12月7日に新橋地下室黒人音楽酒場 ARATETSU UNDERGROUND LOUNGE にて行われた『ファッツ・ウォーラーさん祭り』。横浜ジャグ・バンド界の親分ムーニーさんが、12月15日のファッツ・ウォーラーさんの命日に先立ち、ファッツ・ウォーラーさんの残したナンバーばかり18曲(!)をひたすら演奏し歌うという酔狂なイベントでした。しかし企画ものながらさすがはムーニーさん、どの曲も素晴らしい出来で、昨年観たいくつものライブの中でも一二を争うような内容。今でもしっかり思い出せる楽しい夜でした。

その『ファッツ・ウォーラーさん祭り』でオープニング・アクトおよび本編でのムーニーさんのサポートを務めたのがイクちゃんとムーちゃんのザ・ビグッド!のお二人(他にアンディも!)。こちらも素晴らしい演奏でした。実は僕は2010年4月11日にもザ・ビグッド!の皆さんの路上ライブを観ています。なんでそんな5年も前の話を日付まではっきり覚えているかっていうと、このブログにちらと書いていたから(こちら)。その時もえらく気に入ってしまい、また聴きたいなぁと思っていたのですが、本来大阪で活動しているバンドなもので、機会のないまま5年も経ってしまったというワケです。

そのザ・ビグッド!の2ndアルバム『# LOVE』がリリースされ、(一般流通はしてないけど)ARATETSUさんのところにて1枚1,000円で販売しているというのを耳にして、早速こないだ買いに行ってきたのです。そしたら…、おっさんはまってしまいました。手に入れたのが先週の火曜日でしたが、以来ほぼ毎日聴いているというヘビロテ状態。今週末ライブを観に行くウィリアム・ベルさんの予習もしなきゃならないし、来月の2本のライブにも備えなきゃならないし…と思いつつ今日もまた聴いてる。クラリネット/ボーカルのイクちゃんのキュートな声と、ムーちゃんの書く甘酸っぱくも切ない歌詞が、おっさんには中毒性が高いようです。いい歳こいてAKB追っかけてる某氏を笑えないみたい(笑)。いかんいかん。

ああ、いい曲だなぁ…としみじみ思うのが2曲目、イクちゃんではなくムーちゃんが歌っている「I'll See You In My Dream」という曲。サッチモエラも歌っているそうですが、恥ずかしながら知りませんでした。でもYouTube探すといっぱい出てきます。ジャンゴ・ラインハルトさんのインスト・バージョンにもグッときました。ジョージ・ハリスンさんのトリビュート・ライブの最後にジョー・ブラウンさんが歌ったものが、ファンの間では有名みたい。1924年(といえば大正13年!)に作られたこの曲、アイシャム・ジョーンズさんが曲を書き、ガス・カーンさんが歌詞をつけたのだとか。邦題「夢で逢いましょう」。昔の人はほんとにいい曲書くなぁ、と思います。

2012年のザ・ビグッド!によるライブを見つけたので貼っておきます。この時は3人編成でしたが、今は洗濯板募集中だそうです。腕に覚えのある方は是非に!と思います。このライブ・テイクでは頻繁に入るコーラスが、スタジオ録音だと最後にちょっとだけイクちゃんの多重録音で出てくるのですが、そこでまたおっさんやられちまうのです。



posted by ac at 20:19| Comment(2) | TrackBack(0) | jump & jive | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。