2014年07月14日

Can't Count The Day / Jeb Stuart

This Is Real!.jpg

ジェブ・ステュアートさんという人は、メンフィス出身のソウル・シンガー。60年代から80年代頭くらいまでの間にシングルを20枚ぐらい出している実力者だそうですが、大きなヒットには恵まれず、アルバムは1枚も残していません。そういう人が山ほどいました。そしてそんな歴史の波間に消えていったシンガーたちが残したシングル曲には、有名アーティストに全く引けをとらない名曲!というのが結構あります。ソウル・ファンというのは、そんな無名の実力者が歌う隠れた名曲を探し出し、正当な評価を与えるという地道な作業を繰り返し、そこに喜びを見出しながらも、ほとんど誰にも相手にしてもらえない、心に哀しみを湛えた素敵な人々です。

気合も財力もなかったために、僕は正統的ソウル・ファンであるシングル・コレクターにならなかった根性なしのソウル・ファン崩れですが、今ではCDで手軽にそうした名曲の多くが聴けるようになりました。昔からシングルこつこつ集めていた方々には「悪いなぁ…」と思いつつも、日々充実した発掘生活を過ごしております。これも主には英KENTやGRAPEVINEといったリイシュー専門レーベルのおかげ。しかし思い起こせばLP時代、それこそ日本のお家芸でした。けん引したのは桜井ユタカさんと鈴木啓志さん。こつこつとLPを出してくれたのはVIVID SOUNDやP-VINEといった零細レーベル。しかし今やVIVID SOUNDは別の道へと進んでしまい、大きな会社に成長したP-VINEは「売れない」ディープ・ソウルなどにはあまり力を注いではくれなくなりました。いつのまにか僕の買うCDで最も多いのは英KENTになっています(P-VINEが国内盤として出しなおしたのも多いけど…)。しかし腐っても鯛、P-VINEが昨年久々に本気を出した『THIS IS REAL!』という2枚組CDはお家芸復活!徹頭徹尾ディープ・ソウルの重厚盤。ブルースがメインのレーベルであるMODERN/KENT(ややこしいけどこちらは米西海岸のレーベル)に残されたディープ・ソウルを丁寧に拾い集めた編集盤です。こんなことをするのはもちろん鈴木啓志さん(監修)。僕はここでまた1曲「Can't Count The Day」という名曲に出会ってしまいました。これだからやめられません。

その「Can't Count The Day」は1970年のマイアミ録音。メンフィス出身シンガーのマイアミ録音がLAのレーベルからというややこしい状況ですが、これはCLIMAXというレーベルからの音源買取りのようです。マイアミらしい明るい音をバックに激唱のジェブ・ステュアートさん。まるでドン・ブライアントさんばりの塩辛声、名シンガーだと思います。どっかでまとめてリイシューしてくれないかな。



posted by ac at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | soul | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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