2012年08月30日

Samba Do Grande Amor / Chico Buarque

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日中は34℃だなんて言っちゃってますが、お日様沈めば街路樹の枝からはアオマツムシの声。熱燗はひそかにもうそこまで来ているのです。皆のもの、鍋を持て。

行く夏を惜しんではるかブラジルからこんな曲、「大いなる愛のサンバ」。美しい歌詞を並べ立てては「全部ウソ」と落とす粋な曲です。名曲なのでいろんな人が歌ってるけど、作者シコ・ブアルキさんの素朴な歌声で。


先日、はるばる仙台いづみやまで宮城のとびきりの地酒を買いに行ってきたのです。日高見(石巻)に乾坤一(村田町)に蒼天伝(気仙沼)。復興した酒蔵の酒には杜氏の気持ちが十二分にこもっておりました。呑む方も気合を入れなきゃなりませぬ。皆のもの、鍋を持て。
 
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2012年08月25日

Something / Charles Kynard

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真昼の日差しはまだまだ強烈ですが、コンビニ行けばビールの棚には「秋味」が。ペナント・レースも大変残念ながら早くもマジック点灯。秋風が吹き始めそうな心をもう一度熱くしようと、ジャズ・ファンクなど聴いてみているのです。

黒縁メガネのインテリジェンスな風貌ながら、いったん火が付くと知性のかけらもないフレーズを弾きまくるオルガン弾きのチャールズ・カイナードさん。1960年代末〜70年代にかけて次々と現れた愛すべきファンキー・オルガン有象無象の一人です。上掲アルバム『WA-TU-WA-ZUI』(1970)は、ヴァージル・ジョーンズさんのトランペットに、ラスティ・ブライアントさんのテナー、メルヴィン・スパークスさんのギター、ジミー・ルイスさんのベースにアイドリス・ムハマッドさんのドラムという、おんなじようなメンツでいったい何枚アルバム作っちゃったんだろうという、コテコテ・ファン絶賛のプレスティッジ10000番台オールスターズ。ま、このあたりのアルバムはどれを聴いても大体おんなじような印象なのですが、このLPのハイライトはなんといってもB面アタマの「Something」。この曲だけドラムがバーナード・パーディさんに代わり、より切れ味鋭いジャズ・ファンクに染め上げられてますが、元唄はあの恐れ多いグループのあの曲。ジョージ・ハリソンさんの一世一代の名曲にこんなアレンジ施しちゃうのは犯罪的行為のような気もしますが、カッコいいので許しちゃう。


テーマだけ聴くとトホホな感じのホーン・アレンジに力が抜けますが、ソロに入ると「これでもか!」と繰り返すカイナードさんのコテコテ・フレーズにやられちまいます。延々と引いては満ちるグルーヴ。このしつこさがファンクです。たっぷり3コーラスの弾き倒し、10分近くある曲にも関わらず、ソロ・パートを与えられなかったラッパやテナーの気持ちは如何ばかりかとも思ってしまいますが…、ライブだったらたっぷり30分以上は演るんでしょう。こんなん本場のクラブで聴いてみたいのです。

posted by ac at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | jazz | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月21日

Wreckless Love / Alicia Keys

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僕が『ブラック・ミュージック・リビュー(bmr)』という雑誌を毎号買っていたのは1990年頃から2005年まででした。昔は唯一の黒人音楽専門誌(なんせ前身はブルース専門誌『ザ・ブルース』)ということで、貪るように隅から隅まで読んだものですが、1994年に『ブルース&ソウル・レコーズ(BSR)』が季刊誌として創刊され(その後隔月刊誌に)、我が愛する「流行りじゃない」ブルースやオールド・ソウル関係の記事は、徐々にBSRに追いやられるように移っていき、bmrに読むべきページは減っていきます。90年代R&Bは当時一応聴いていたし、現役感のあるベテラン勢も頑張っていたこともあり、毎号惰性で買い続けてはいましたが、全く聴かないヒップホップ系の記事は増え続けるし、肝心のCDレビューも「○曲目は○○のプロデュース、○曲目のリズムトラックは○○制作で…」みたいな、内容の良し悪しが全くわからない情報ばかりになっていき、というか、まぁ要するについて行けなくなっちまったわけです。そのうちに渡辺祐さんの連載「20世紀FUNKY世界遺産」くらいしか読んでいない自分に気づき購読をやめたワケですが、思えばそれが現在進行形の音楽との決別でもありました。

アリシア・キーズさん(と呼ぶには年下すぎる気がしますが)は、僕がついて行けなくなっちまった頃にメキメキと出てきた人なので、実は当時はきちんと聴いたことがありませんでした。でも中古屋でただ安いからという理由で300円くらいで買った『THE DIARY OF ALICIA KEYS』「If I Ain't Got You」を聴いておっさんやられちまったのです。確かに「どこがいいのかさっぱりわからん」という曲も少なくはないのですが、一部のストレートなバラッドならなんとかついて行ける訳です。でもって味をしめてまたも300円位で買った2007年の『AS I AM』。ここでも一曲見つけたのが「Wreckless Love」。向う見ずなクレイジーな愛の歌。擦り切れそうな「baby let's go!」の声におっさん胸をかきむしられるのです。


かといって今さらついていこうとは思わない今のシーン。さっぱりわからないのです。そしてbmrは昨年休刊してしまいました。時代遅れのはずのBSRが隔月刊ながらも生き残っているのは、紙媒体を支えているのがおっさんたちだからなんだな。


posted by ac at 15:23| Comment(2) | TrackBack(0) | R&B | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月17日

Uma História De Ifá (Ejigbô) / Margareth Menezes

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気が付けば8月も後半戦となっておりました。しかしながらのこの灼熱。涼しいところへ逃げ込むのもいいですが、こんな曲聴いていると「おう、やってやろうじゃん!」ちゅー気になって、行ってきたのが毎度おなじみ「俺のベンチ」。350mlを3缶で1時間半ほど。ビールの切れ目が体力の切れ目、で早々に退散。数少ない休日を無駄に使った大人の夏休みなのです。

この前、グウェン・マックレーさんのことを書いた時に、こんな力強い女性歌手はグウェン・マックレーさんとジュディ・クレイさんくらいしか知らない、なんてなことを書きましたが、ここにもいました、いやそれを上回る強靭な喉。ブラジルはバイーア出身のアシェーの女王、マルガレッチ・メネーゼス姐さん。マイクなしで打楽器隊に対抗できそうなパワフルな咆哮を聴かせてくれます。1988年にデヴィッド・バーンに見初められ、ワールド・ツアーに参加してブレイク。ブラジル北東部の音楽を世界に広めるきっかけを作りました。その年のデビュー・アルバムの冒頭に収められていた「イファの物語(エレジボー)」をどうぞ。ほれぼれしちゃう気風の良さなのです。


古代のヨルバ都市「エレジボー」を讃える内容の歌詞だとか。なんだか勇気の湧いてくるサビのフレーズ(「エーリ、エリ、エレジボーオォ」)は一度聴いたら離れません。この曲アタマにループさせて、今日もこれから官邸前行ってきます!
 
posted by ac at 15:52| Comment(0) | TrackBack(0) | brasil | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月08日

Love Me Like You Used To / Dorothy Moore

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8月8日、末広がり。か。

ドロシー・ムーアさん。ミシシッピ州ジャクソンにどっかと居を構える南部ソウル・レーベルMALACOの看板レディ・ソウル。ご当地ジャクソンの出身です。以前にも書きましたが、メアリーJモニカもカバーした「Misty Blue」が1976年に大ヒットし、ソロ・シンガーとしての地位を築きました。今でも現役。その「Misty Blue」は柔らかな彼女に声には絶妙に合うカントリー調バラッド。確かに名曲です。でもこの曲の印象が強すぎて、他の名曲群が顧みられることがあまりないような気がします。

この「一曲一献」では結構おなじみ英ソウルスケープから2010年に出された『MALACO SOUL SISTERS』。上掲ジャケット右側の麗しきシルエットは、顔を見なくてもドロシー・ムーアさんとわかります。このCD、レーベル・メイトのジュウェル・ベースさんとのカップリングで、後半に出てくるドロシー・ムーアさんは「Misty Blue」以前のシングル曲と未発表が3曲ほど収められています。

その未発表曲の中から「Love Me Like You Used To」を。残りモノだと侮るなかれ。その代表作に勝るとも劣らぬ隠れた名曲です。チャラン、チャチャーンと透きとおったギターに続いて出てくるのはキュートな語り。そして心に残るメロディのサビ。その後、歳を経るとともにその声は(身体も!)貫禄ある野太い声に変わっていくドロシー嬢ですが(最近のライブをどぞ!)、この曲ではそのシルエット同様の可憐な歌声が聴けます。Love Me Like You Used To 昔のように愛して欲しい。って…。

 

posted by ac at 21:40| Comment(1) | TrackBack(0) | soul | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月04日

Last Man Standing / Eddie Levert

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オージェイズのリード・シンガーとして半世紀以上に渡りシャウトし続けてきたエディ・リヴァートさんの新譜が出ています。もう40代半ばになる僕ですが、その僕が生まれる前からプロとして歌っているわけです。同世代、あるいは下の世代のソウル・シンガーたちが次々と歌えなく、あるいは鬼籍へ入ってしまう中、いまだに現役。最敬礼で迎えなければなりません。

69歳にして初の(!)ソロ名義のアルバム『I STILL HAVE IT』は、全編自身のソングライトおよびプロデュースの力の入ったもの。しかしながら出された当初の春先は、ダウンロードと自主プレスのCD-Rのみでのリリースでした。おい、このリヴィング・レジェンドに対してそんな冷たい扱いはねぇじゃねぇか、と思っていましたが、ようやく遅ればせながらの正規版CDのリリース。なんだかほっとしました。

さて、その中身。上記のように偉そうに書いている僕ですが、正直言うとそのリリース時のごたごたもあり、歳も歳だし、少々不安も抱いていました。でも一声聴いてごめんなさい。3年前に観たステージと全く変わらぬ、いつもながらに力強い、ワン・アンド・オンリーなエディの声がそこにありました。


2006年にジェラルドを、2008年にはショーンをと、2人の息子を相次いで亡くしたエディ・リヴァートさん。その悲しみの深さは如何ばかりかと思いますが、彼は立ち上がり、再び力強く歌いました。「Last Man Standing」。アルバムの冒頭を飾るこの曲は、亡くなった2人の息子に宛てて歌われたのだとか。哀しみを乗り越えた逞しい親父の姿があります。まだまだ現役。是非、オージェイズとしても再来日を!

posted by ac at 14:47| Comment(0) | TrackBack(0) | soul | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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