2011年07月29日

Old Records / Irma Thomas

the way i feel irma thomas.jpg

次のライブまで随分時間があることに気付き、10数年ぶり(!)に愛器であるテナー・サックス、スーパーアクション80をメンテナンスしてもらうことにしました。気にする人はしょっちゅう調整してますけどね、一応音はしっかり出てるから…、という思いと、持ち前の不精が重なってあっという間に10数年。楽器屋のお姉ちゃんに「え、吹いてたんですか?」と驚かれちゃうくらい大変なことになっておりました。「人間でいえば大手術ですから…」とのことで、修理代は少なくとも10万円は下らないとのこと。とほほ。「大丈夫、蘇りますから。」と言われてもねぇ。蘇るもなにもついこないだもライブで問題なく吹いてたんだけどな…。

さて、twitterでは訃報ばかりが飛び交うこのところですが、久しぶりのグッド・ニュース。ニュー・オーリンズの歌う女王様、アーマ・トーマスさん来日公演が決定しました。まだお金のない学生の頃、「またそのうちくるんじゃない?」と「ガンボ・ジャンボ・カーニバル」を見送って以来一挙20年。ドクターもネヴィルズもその後何度も来日し、僕も何度か観る事ができましたが、一番恋しいアーマ嬢は待てど暮らせど戻って来てはくれません。ひたすら後悔の日々を過ごしてきましたが、ようやく念願が叶います!

半世紀におよぶ長いキャリアのどこを切っても名作揃いのアーマ・トーマスさんですが、本日は1988年、ラウンダーからの『THE WAY I FEEL』の冒頭の1曲「Old Records」で一献。70年代後半にニュー・オーリンズに戻って以来、チェス時代のような擦り切れそうな絶唱は封印している印象のアーマさんですが、この「Old Records」のようなゆったりしたノリの曲では、それがかえってスケールの大きさを感じる歌いっぷりに。「古いレコードを聴きながら、あなたのことを考えている…」。長年にわたりアーマをサポートしてきたアラン父さんのペンによる素晴らしい曲です。


元々好きだった曲ですが、心底惚れ直したのはLEOさんのライブで聴いてから。そのLEOさんは残念ながら最近ほぼ活動休止中のようですが、今度は本人の声で聴けたらいいなぁと。はるか先のように思える12月に、予定がひとつ入りました。

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2011年07月26日

Ain't That Loving You / Johnnie Taylor

wanted one soul singer.jpg

しばらく! なんてブログのほったらかしを偉そうに言ってみたりして。野球観に行ったり同窓会したり「下町ソウルの祭典」聴きに行ったり台風で一息ついて熱燗呑んでみたり「ぴあ」やら地上波やらの終焉にため息ついたり38歳の引退を労ったり79歳の死を悼んだり(!)27歳の死を嘆いたりしてるうち2週間ほど経っていたのでありました。しかしいろいろあり過ぎるよね。

その「下町ソウルの祭典」(ってもう随分ネタが古いけど…)、選曲も歌もど真ん中高め剛速球勝負のTHE FAVE REVESと、選曲もメンバーもクセ球揃いのTeacher and 稲荷町食堂 Blues Band、豪華組み合わせによる熱くて暑いソウル対決、堪能させていただきました。電車日帰りでメンフィス行ってきた気分。日本人にもディープ・ソウルはできるのです。僕もまたソウル・バンドをやりたくなっちまいました。

その夜聴いた曲から今夜は一献。グッとくる曲はいっぱいあったけど、おなかいっぱいになっちゃったので、あえて軽めのこの曲を。稲荷町食堂さんが演っていたジョニー・テイラーさんの「Ain't That Loving You」で。

ディープ・ソウルにしてはやけにセンスのいい(!)上掲のジャケットは、ジョニー・テイラーさんの1967年、STAXでのファースト・アルバム『WANTED ONE SOUL SINGER』。「ソウル・シンガー求む」のタイトルに、ベンチで新聞の求人広告を読むJT。いいジャケットだね。しかも裏ジャケはJTの履歴書という洒落っ気も。なるほどこれ見てSTAXを尋ねてきたっていうワケですね。本日一献の「Ain't That Loving You」は、このアルバムのB面アタマに収められておりました。マイナーなゴスペル・ブルースとソウルのはざまを彷徨っていた当時のJTさん。思いっきりブルージーなナンバーもイカしてますが、この曲は思いっきりソウル・サイド。オリジナル音源はこちら。キュートなメロディの、昔から大好きな曲です。

稲荷町食堂さんがやっていたのは男女デュエット形式だったので、1996年のMALACOでの8枚目『GOOD LOVE!』で、娘のターシャ・テイラーちゃんと再演した父娘デュエットが下敷きですね。これがまたさらに軽快且つ華麗になっていて、再演がオリジナルよりも良いという珍しい例。この父娘デュエット、『RECORDED LIVE AT THE LONGHORN BALLROOM』という完全チタリン・サーキットでのライブDVD(1997)で共演動画が見られます。YouTubeにも落ちてましたのでどうぞ(↓)。このターシャちゃんがね、めっぽう可愛いのですよ。もうすぐ親父の大ヒット「Who's Making Love」を含む久しぶりの新譜も出るようです。楽しみ楽しみ。


 
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2011年07月11日

What Love Has Joined Together / The Temptations

the temptations sing smokey.jpg

あまり節電節電言うのもしゃらくさいんだけど、何となく家のエアコン一切使わず昨日まで何とかやってきて、ようやく身体も慣れてきたところ。熱気をはらんだ夜風でも、扇風機でかき回せばまあ心地よいのです。よく考えれば10代の頃まではエアコン(当時は「クーラー」ね)なんてほとんど使わずに暮らしてきたんだからねぇ、ってあの頃とは温度も違うけど…。

で、昨晩久しぶりに風呂上りにエアコン入れてみたら冷たい風が出てこない。えっ。別の部屋でつけてみても一緒。ということは室外機壊れちゃったってこと? このままひと夏我慢しろってことですかい。と思ったとたんにそれまで平気だった暑さが耐えられなく思えてきちゃいました。使えるけど使わないのと、そもそも使えないのとじゃ精神の状況が大違いなのね。本日あわてて東京ガス呼んで(…ってガスヒーポンなのね。節電あんまり関係ないじゃん…)、速攻で直していただきました。「壊れちまったんだからしゃあねぇや」と大きく構えてりゃカッコイイんだけどね、突然あせっちゃったりして、自分という人間の小ささがよくわかりました。

そんなわけで、今夜からまた、はったりかまして窓開け扇風機です。夜風に涼しげなファルセットを一曲。不世出のファルセッター、エディ・ケンドリックスさんのリードによるテンプテイションズの皆さんで「What Love Has Joined Together」を。


「僕ら二人を引き裂くよりも、雪から冷たさを、炎から熱さを奪うほうが簡単さ…」という涼しげながらも熱い歌詞は「ソウル詩人」スモーキー・ロビンソンさんによるもの。「酒場詩人」吉田類さんではありません。YouTubeに投稿した方も書いているとおりワン・オブ・ザ・グレイテスト・ラブ・バラッドなのです。作者御本人によるミラクルズのバージョンも、先発のメリー・ウェルズさんによるカバーもありますが、「名曲だなぁ」としみじみ思ったのはエディケンの歌ぢからがあってのこと。65年の『THE TEMPTATIONS SING SMOKEY』から、初期テンプスの隠れ名曲なのであります。エディケンの代表曲といえば「Get Ready」だという人も「Just My Imagination」だという人もおりますが黙れ黙れ!なのです。この静かに燃ゆる炎のような稀代の名バラッドを聴いてください。

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2011年07月03日

Don't Let Us Say Good-Bye / Slim Gaillard

ジャズなんかのミュージシャンの評価はそのアドリブ・ソロの内容によることが殆どです。大センセイ達がみなそう言ってる。それはそれで否定するものでもないのですが、テーマをどのように聴かせるか、というのも重要なファクターであると思うワケで。「テーマなんて決まったメロディ弾くだけじゃねぇか」と言ってしまえばそれはそうなんですが、そのすでに決まっているメロディをいかに気持ちを込めて弾く(吹く)か、というのも大事だと思うのです。というか、そういうことを大切に考えるミュージシャンを高く評価したいと考えるものであります僕は。さらに言えばですよ、アドリブなんてその場でアタマに閃いたことをほぼ反射的に音にしたものよりも、プロのソングライターが練りに練って作ったメロディの方が美しいのは言うまでもないのです。その美しきメロディを最大限美しく聴こえるように歌ってみせる、というのがミュージシャンの技量ってもんではないかと思います。メロディをただ聞かせるのではなく、聴き手の心の奥に演奏しているミュージシャンの心の動き、メロディへのリスペクトみたいなもの、が届くような…。そういう演奏が好きだし、そういうものにワタシハナリタイ、と思ってるん。

昨夜は四谷三丁目にてうちのバンドのライブでした。熱く(暑く)楽しき夜。お越しいただきました皆様には心より御礼を申し上げます。上で書いてることと演ってることがずいぶん違うじゃねぇか、と言われそうなお粗末な内容ではありましたが、アルコールで朦朧とした心の動きを伝えてもねぇ…と思うので(笑)。でもホントはね、そういうものにワタシハナリタイ、と思ってるん。
祭りのあと、みんな帰っちまったお店から、よろよろと地元の駅までたどりつき、独り深夜の日高屋でビール&ギョーザ。なんだかよくわからないけど、上に書いたようなことを靄にかすむアタマでぼんやりと考えていたのです。なんで真っすぐ帰らないかなぁ…。

本文とはほとんど関係ないけど、スリム・ゲイラードさんと彼のフラット・フット・フルージー・ボーイズによる1940年の「Don't Let Us Say Good-Bye」を。深夜のラーメン屋で独りむせぶのにはなかなか似合う曲なのです。



posted by ac at 20:40| Comment(2) | TrackBack(0) | jump & jive | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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