2011年06月27日

Rhythm In The Barnyard / Joe Liggins & The Honey Drippers

Pink Champagne.JPG

西海岸の甘口ジャンプ男、ジョー・リギンスさん。1945年にエクスクルーシヴから「The Honeydripper」の180万枚大ヒットをかっ飛ばした後、その後名門となるスペシャリティに移籍、50年代初頭にかけて数々の名曲を残しました。以前に書いたジミー・リギンスさんのお兄さんでもあります。ジミーさんのときに書いたようにヤクザな弟に対し、人なつっこく温厚な兄。風貌も音楽もそのままです。荒っぽいブギーやブルースを吐き散らす弟とは対照的に、独特のもっさりとした歌い口で、代表曲「Pink Champagne」のタイトルどおりの、甘めのバラッドや小唄を得意としておりました。

そのスタイルを支えたのがしっかりとアレンジされたバック・バンド、ハニードリッパーズの面々。もちろんロバート・プラントさんたちのあのバンドではありません。金管外したサックスのみのホーン・セクションが、やわらかいアタックのなんともほんわかした雰囲気を醸し出します。そしてベースが弱点なのか、ベース・ラインとして聴こえてくるのはなぜかもっぱらピアノかバリトン・サックス。マルチ・リードのリトル・ウィリー・ジャクソンさんを中心としたこのバンド、バンド名義の録音もなかなかです。

うちのバンドで長年の僕の持ち歌としているのが本日の一曲「Rhythm In The Barnyard」であります。オクラホマ出身のジョー・リギンスさんならではの農場ナンバー。若き日の吾妻光良さんの訳詞(『ブルース飲むバカ歌うバカ』より勝手に引用)によれば、「ブルドッグのやろうが、入ってきました。みんな、楽しみが終わるんじゃないかと不安。きのう農場に来てやる事といったら、ケンカばっかし。ほら、みんな言ってやれよ、『ケンカしにここに来てるんじゃないぜ。おれは、リズムが好きなんだ。そして一晩中おどるんだ。』農場のリズムは楽しいなあ。」という、馬や牛やメンドリなんかが主人公の、なんともほのぼのとした歌詞。40過ぎのいいオヤジが歌うにはどうか…?と思う内容ではありますが、「オマエとしっぽりヤリたいぜ、ベイベェ」なんてのよりは、罪がなくていいかもしれません。


さて、この曲含むうちのバンドの楽しい(?)ライブは今週土曜日!と最後はちゃっかり宣伝。ルイ・ジョーダンさんナット・キング・コールさんジミー・ベビーフェイス・ルイスさんまで。暇と興味がおありの方は四谷三丁目までお越しください。
 
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2011年06月24日

Night Train / Rusty Bryant

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暑いのは好き、などと常々書いてきましたが、それはお休みの日の話です。昨日一昨日のエアコンの使えない職場にはさすがにまいりました。でも本日はお休み(!)。午前中にスタジオ入って個人練した後は、恒例の「俺のベンチ」にて青空缶ビール&サンドウィッチ。強めの風が心地よく、強い日差しも喜ばしく。買い足しちゃった缶トリハイが余計で、しばしうとうと…の昼下がり、少々焼けました。

そんな呑み直しの夜。蒸し暑く気持ちいいソウル・ジャズをお届けいたしましょう。ラスティ・ブライアントさんの1969年『NIGHT TRAIN NOW!』からB1の「Night Train」を。ラスティ・ブライアントさんは60〜70年代のソウル・ジャズ界、有象無象のテナー吹きの中では大ベテラン。1950年代にはホンカーとしてR&B界で活躍しておりました。大衆芸能叩き上げ。の割にはしっかりとしたテクニックも持っております。なんといってもぶっとい音色、正確で力強いアタック、そしてふてぶてしい面構えが魅力であります。

この「Night Train」。ジミー・フォレストさん有名なオリジナルは、ねっとりとした闇の中をゆっくりと重たく進む蒸気機関車、のようなブリッと黒いリズム&ブルースですが、こちらは遠くに見える街の灯を横目に快調に突っ走る阿房寝台特急という感じでしょうか。ラスティさんの力強いブロウっぷりがまるでカシオペアのように突っ走ります(乗ったことないけど…)。強力に後からプッシュするのはバーナード・パーディさんのドラムにブーガルー・ジョー・ジョーンズさんのギター。寝苦しさも吹っ飛ぶ快演であります!


明日の予報は残念ながら雨。でも気温が下がるのは少しほっとするような…。今晩呑んで、明日は仕事!だ。
 
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2011年06月17日

Life Ain't Nothing But A Party / B.B. King

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いつごろだったかよく思い出せませんが、確かまだ中学か高校の、いずれにしてもストーンズばかり聴いてた頃、「ブルースってやつを聴いてみっか…」と中古レコ屋へ。何聴けばいいのかもよくわからなかったけど、ブルースと言えば「ブルースの王様」B.B.キングさん、と思って目についたものを買ったのが上掲ジャケットの『THERE MUST BE A BETTER WORLD SOMEWHERE』でした。すぐさま気に入ったのがB面1曲目の「Life Ain't Nothing But A Party」。「さすが、本物の黒人ブルースはかっこいい!」とか思って聴いていたけど、今思えば全然王道ブルーズではありませんでした。


1981年、王様56歳の頃の作品。ライブでは正調ブルーズばかり演ってましたが、スタジオではコンピューターを駆使したモダンなアレンジの頃の作品。分厚いホーン・セクションを駆使した贅沢なアレンジのアーバン・ブルーズ(?)でした。切れ味鋭いアルトのソロはハンク・クロフォードさん。僚友デヴィッド・ファットヘッド・ニューマンさんのテナーに、ドラムにはバーナード・パーディさん。豪華なメンバーです。B.B.の本筋ではありませんし、話題になることもあまりありませんが、声とギターはいつもどおり、密かな名演!と思います。

ホーン・セクション好きはこの頃から来てるのですね、と、いまさら思い返す青春の日々。シンセ全盛のこの時代、「ホーン・セクション名演集」なんてカセット作ったりしてました。若かったねぇ。あれから四半世紀、ですが音楽的趣味は大して変わっておりません。人生はパーティです。
 
posted by ac at 22:33| Comment(0) | TrackBack(0) | blues | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月14日

The Unfaithful Servant / The Band

原発が危険なものであることはわかっていたけど、日本中にいったい何基の原発があるのかも、電力の何パーセントを原発に依存していたのかも知らずに40数年も生きてきてしまったのであります。あの日まで。そして「原発なんて作んなきゃいいのに」と思いつつも、そんなことをただの一度も表明したことはありませんでした。『COVERS』を聴いていたにもかかわらず…ねぇ。

村上春樹さんがカタルーニャ国際賞の受賞スピーチで「我々は腹を立てなくてはならない。当然のことです。」と語っておられます。僕も「そうだ」と思います。でもその前に深く恥じ入らなくては、と個人的には思うのです。「我々は被害者であると同時に、加害者でもあるのです。」

ザ・バンドの皆さんの「The Unfaithful Servant」。不忠実な召使い。上記の文とは何の関係もありませんが、無性に聴きたくなった曲。ファンでもなんでもないのですが、この曲は胸に突き刺さりました。20歳くらいの頃のことです。汽笛を模したホーンが胸を掻きむしります。


訳詞は清志郎さんの「十年ゴム消し」で…。
 

posted by ac at 21:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月07日

The Right Kinda Lover / Patti LaBelle

patti labelle.jpg

初めて動く姿をみたのがアポロ・シアター50周年かなんかでの、求愛ダンスをするシチメンチョウみたいな圧倒的(?)なパフォーマンスだったもんで、すっかりトゥ・マッチなオバさまの印象を持ってしまったパティ・ラベルさん。70年代のラベル(グループ名ね)でのロック寄りの活動もあって、しばらくは何となく敬遠をしていました。聴かず嫌いってやつですね。

でも、今となってはどうして買ったのかも思い出せないんだけど、94年のアルバム『GEMS』を聴いて以来、ずい分印象が変わりました。ちょっと鼻にかかった伸びのある高音域はややヒステリックな感じもあるけど、抑えるところは抑えて歌う大人のレディ・ソウル。特に気に入ったのは「The Right Kinda Lover」というダンス・ナンバー。昨日久しぶりにiPodが見つけ出してくれました。気持ちよくスウィングするトラックを作ったのはジャムさんとルイスさんのお二人。上手いよね。


1944年生まれだからこの曲のとき、ちょうど50歳。アポロのパフォーマンスは1985年だから、それから10年近く経ってるんだけど、むしろ気持ちは若返ってるような印象を持ちます。(当時はかなりのオバさまだと思ってたけど)50歳なんて今考えるとまだまだ若いよね。って自分が歳とっただけですが…。

ブルーベルズを結成したのは1961年、ということは今年で芸暦50周年。おめでとうございます。最近あまり噂を聞きませんが、記念のアルバムでも出さないかなぁ。

posted by ac at 22:40| Comment(4) | TrackBack(0) | R&B | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月04日

Serenade To A Poodle / Slim Gaillard

slim gaillard 1947-1951.jpg

巷はしゃらくさいニュースばかりですが、久しぶりに天気のいい土曜日ですから、アタマん中をカラにして青空缶ビールと大好きなスリム・ゲイラードさんで一献。「名曲」というような大層な曲は一曲もないけど、聴いただけで幸せになれる曲ばかりです。お洒落でお茶目なミスター・ジャイブ。思いっきり肩の力を抜いた「プードルのための小夜曲」をどうぞ!


 
posted by ac at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | jump & jive | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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