2009年12月31日

Gonna Take My Heart's Advice / Tommy Tate

When Hearts Grow Cold Tommy Tate.jpg

いよいよ押し詰まっちゃいました。やることいっぱいあるんですけどね、「男はつらいよ」観ちゃったり、YouTube延々と観ちゃったりする年の暮れです。これはあれだ、試験前夜に漫画読んじゃったり、昔のアルバム見ちゃったりするアレですね。学生時代にネットが普及してなくてよかったなぁ…としみじみ思います。

雑誌でもブログでも今年のベスト・アルバムとかあちこちでやってます。今年のベスト、かどうか…、もう今年の前半何を買ったかなんて思い出せないので何とも言えないのですが、最後に届いたアルバムが大当たりでした。トミー・テイトさんの『WHEN HEARTS GROW COLD』。またしても英ソウルスケープさんの偉大なるお仕事です。20曲全曲が未発表というこのアルバム、それもそのはずトミー・テイトさんが他人に提供した自作曲を中心にまとめたデモ・テープ集だそうで。「所詮デモ・テープでしょ…」と思って購入が遅れたのですが、ホーン・セクションなんかは入っていないものの、リズム・トラックはとても丁寧に演奏されたもの。このままシングルになってても全然おかしくないレベルでした。買い逃さなくてよかった。

未発表デモ録音なので当然にして全てが初めて聴くわけですが、どこかで聴いた味わい。ボビー・ブルー・ブランドさんやジョニー・テイラーさんやドロシー・ムーアさんで聴いた曲が多数なワケです。とりわけ嬉しかったのが以前にキャンディ・ステイトンさんのバージョンをとりあげたアルバム・タイトル曲と、オーティス・クレイさんの92年のアルバム『I'LL TREAT YOU RIGHT』にひっそりと収められていた「Gonna Take My Heart's Advice」の作者本人による演奏。

「Gonna Take My Heart's Advice」。ほとんど話題にされることのない隠れ名曲です。これまで作曲者を意識せずに「いい曲だなぁ」と聴いてた曲でしたが、今回トミー・テイトさんの曲であることに気づきその名曲ぶりが腑に落ちた次第です。南部ソウルにしては都会的な匂いもするしみじみと心に沁みるメロディ。活動範囲は若干狭いものの、偉大なるサム・ディーズさんに次ぐ名作曲家だとあらためて思います。で、歌の方もオーティス・クレイさんの熱唱はもちろん素晴らしいですが、トミー・テイトさんの声も独特のこもったような歌い方で病み付きになるような深い味わい。印象的なホーン・セクションがないのがちょっと残念ですけどね。


さてさて今年も毎度のごとく、あれもできずこれもできず、いろいろと積み残したまま暮れていきます。いろんなところのいろんな皆様方、不義理をお許しくださいませ。また、この駄ブログをお読みいただいた皆様には感謝申し上げますとともによいお年をお迎えください。チャオ!
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2009年12月23日

Puttin' It Down To You / Jackie Moore

sunshine girls.jpg

寒い寒い東京で、温暖なマイアミを思い浮かべつつ一献。でも10何年前に行ったマイアミの安宿は蒸し暑くて蚊だらけだったのも思い出します。一晩で30匹ぐらい撃墜しました。

上掲のCDは1995年に出たマイアミはTK傘下のレーベルに残されたレディ・ソウルを集めた編集アルバム『SUNSHINE GIRLS』。カリブ海に面したフロリダ産の能天気なポップ・ソウルを連想させる、いかにもなタイトルですが、中身は70年代にしては重量級のディープ・ソウルが並ぶ良質コンピでした。TK重鎮のベティ・ライトさんとグウェン・マックレーさんをあえて外したラインナップながらこの重厚な味わい。南部ソウルの裾野の広さが感じられます。

でもこのCD、買った当時は殆ど聴きませんでした。というのは1曲だけ収められていた大好きな大好きなアン・セクストンさんの「Loving You, Loving Me」がトラック・ダウンのミスだかなんだか、バックとヴォーカルのタイムがずれてプレスされちゃってる珍テイクな上(ヴォーカルが若干遅れて出てきて、聴いてると頭が痛くなります)、うちのCDプレイヤーとの相性が悪いんだかなんだか、他のトラックでは音飛びしちゃう。「粗悪CDだなぁ」と思ってしばらくはお蔵入りになってました。

でも我がiPodがこの名曲を発掘してくれました。ジャッキー・ムーアさんの「Puttin' It Down To You」。1975年のkayvetteのシングル盤「Never Is Forever」のB面として埋もれていた曲です。もうねサビがたまらなく切なくてね、後半の繰り返しは何時間でも聴いていたい。けどわずか3分ちょっとで終わっちまう。今日は30回くらい聴きました。つまみ要らずで何杯でもいけちゃう濃厚ナンバーです。

ジャッキー・ムーアさん。歌は上手いとは思いながら、そのルックスとは違い(失礼!)少々声が軽いような気がして、正直なところあまり気にかけていませんでした。でもiPodの選曲のおかげで再評価。とはいえ偶然の賜物です。ほんとにいい曲聴くためには、やっぱ自分の耳でシングル探さなきゃいけないかなぁ、などと思う年の暮れなのです。


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2009年12月21日

Everybody Makes A Mistake Sometimes / Mitty Collier

mitty collier.jpg

ノロ・ウィルスにやられて数日寝込んでいたかと思えば、職場の忘年会にバンドのクリスマス・パーティー(という名にしておけば別途忘年会ができるわけですね)にメンバーの知合いの結婚披露パーティー客演で3晩連続の鯨飲。アップ・ダウンの激しい年の瀬です。このブログもほったらかしにしてましたごめんなさい。

気がつけば00年代もあと10日ですが、年明けにはパスター・ミティ・コリアさんがこの日本にやってくるという大ニュースがあって、はやくこいこいお正月な気分です。1960年代に素晴らしくディープな録音をいくつか残したあと、70年代初めにはゴスペルの世界に行ってしまった、というところから先は全く消息を知りませんでしたからね、突然「来日」なんて聞いたときはホントに驚きました。その来日公演の詳細はこちらでどうぞ。

1941年アラバマ州はバーミングハム生まれ、というだけでもう根はディープだな、という感じです。シカゴのチェスで1961年にデビュー。でもって1968年にはチェスお得意のマッスル・ショールズ詣でによりこの偉大なるナンバーが録音されました。「Everybody Makes A Mistake Sometimes」。ミティのハスキーで低い男勝りのハード・シャウトと、円熟のフェイム・サウンドががっぷり四つのこの曲。非の打ち所がありません。

以前にこのブログにミティ・コリアさんを書いたときには、この曲は某海賊版LPで持っているだけでしたが、昨年の英ケントの偉大なるお仕事によりめでたくCD化。いい時代になったよな、と思います。あと4曲あるという未発表マッスル・ショールズ録音も聴いてみたかったけど、まあそこまで多くは望みますまい。しかも来年には生で聴けるしね。今回はあくまでもゴスペル・シンガーとしての来日なので、ソウルは歌ってくれないそうですが、その伝説の声をこの耳で直接聴けるというだけで、もういくつ寝るとお正月、な気分なのです。

そんなこんなで年の瀬です。12月だからといって何もそんなにせっせと呑まなくてもいいだろうとは思うのですが、なんだかんだで忘年会。何をしていようが何もしていなかろうが1年なんて毎年同じように過ぎていくんですけどね。歳月僕を待たずなのです。



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2009年12月03日

It's Your Body / Johnny Gill

let's get the mood right.jpg

13年前、吉祥寺のWEVE(懐かしい…)で試聴して買ったのを今でもはっきり覚えています。ジョニー・ギルさんの『LET'S GET THE MOOD RIGHT』。試聴機の前で1曲目の童顔氏による表題曲バラッドでノックアウト、当時いきなりココロのベストテン第1位に躍り出たアルバムでした。「これでルーサーの後釜は決定。当分はジョニー・ギルの時代が来るなぁ…」なんて思っていたのですが、それから一挙13年。僕の予想なんてのはハズれても当然なんですが、LSGでその実力の片鱗を見せた以外はほとんど死んだふり、ソロ・アルバムが1枚も出ないなんて、まさか思ってもみませんでした。

そのジョニー・ギルさんが現在来日中。しかもボビー・ブラウンさんとラルフ・トレスヴァントさんと一緒です。ニュー・エディションの新旧(というか旧旧)リード・ヴォーカルそろい踏み、うむ、豪華といえば豪華ですが、なんだか後ろ向きなラインナップ。そもそも音楽に関する姿勢としてはいつも過去を見ている基本的に後ろ向きな僕ですが、ジョニー・ギルさんには前向きであって欲しいと思うのです。それだけズバ抜けた喉を持っていると思うから。しかも僕よりたった1つ先輩。まだまだ老け込んでもらっては困るのです。

観に行けば行ったでお約束の「My, My, My」にやられちまうんだろうと思うけど、あとの二人にはあんまり興味はないし、チケット高いし、元ボビ男君とか思われてもいやだし(思われないって)。雨空の東京ミッドタウンに思いを馳せつつ、懐かしのCDを棚から引っ張り出して自宅で一献の師走の夜なのです。

「It's Your Body」。今は死んだふりしてるジョニー・ギルさんに、今はもう死んじまったロジャー・トラウトマンさんが客演したメロメロ(エロエロ)・バラッド。ジョニーの歌は言わずもがなですが、肉声以上に歌うロジャーのトーク・ボックスに泣かされちまうナンバー。実はこの曲、名曲居並ぶこのアルバムの中での唯一のジョニーのセルフ・プロデュース。でもって作曲もバックのインストルメントも殆ど自身の手によるものです。これがすこぶる出来がいいってんですから、前途洋洋順風満帆のハズでした。懐メロどさ回りやってる場合じゃないよな、と雨空の東京ミッドタウンに思いを馳せつつ思うのです。




posted by ac at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | R&B | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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