2009年09月12日

Nefertiti / Miles Davis

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意外な選曲で1967年のマイルス・デイヴィス。コルトレーンが死んで僕が生まれた年に録音された曲です。当時のマイルスが目指していたものは鼻クソほども理解していない僕ですが、何だか好きです「ネフェルティティ」。でも「何だか好き」なんていうのをマイルス本人はともかく、マイルス周辺の皆さん、というか信者の方々は決して許してくれない気がします。「電化前と電化後のどちらが好きなのか論理的に説明してみろ!」みたいな。いいじゃんねぇ「何だか好き」だって。と思う。しかし「電化マイルス」ってのはサイボーグみたいだよね。むかし東スポに「ミックはサイボーグだった!」って見出しがあったけど、マイルスもあの黒い皮を剥いだらギラリと鈍く輝く機械が出てきそう、な気がする。

さて「Nefertiti」。電化前、最後のアコースティック・アルバムのタイトル曲です。僕が最初に聴いたのはそのアルバムじゃなくて、高校生だか浪人生だかの頃に観に行ったヤマノ・ビッグ・バンド・ジャズ・コンテスト。慶應のライトだか早稲田のハイソだか(うろ覚え)が果敢にチャレンジしてました。ベイシー演りたかったメンバーだっていたんだろうけどな、恐るべし体育会系学生ビッグ・バンド。この難曲をどうアレンジしてたかはもう忘れちゃったけど、そのインパクトは今でもはっきり覚えています。「これは…わからん!」(笑)。でもそのミステリアスなメロディはしっかり頭に刻み込まれ、今ではすっかり愛聴盤。

こういうテーマ書かせたら天才的なウェイン・ショーターさんの作。そのテーマの深い深い魅力を最大限に活かすべく(?)大胆にもホーン・ソロ抜き、ひたすらテーマの繰り返しのみの8分弱。なのに飽きさせない、どころか呪術的な中毒性があります。テーマの後ろでハービー・ハンコックさんのピアノとともに勝手にアドリブ演ってるのは、ドラムの“神童”トニー・ウィリアムスさん当時21歳。神の子どもたちはみな叩く。もうね、降りてきちゃってます。憑いてる男'67。よくわからんけど凄いです。音だけだったらこちらで(ジャケット違うけど)。890円で売ってます
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2009年09月09日

Do You Really Want To Know (What Makes Me Fall In Love) / Gladys Knight

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先日、ふと「親父の墓参りにでも行こう」と思い立ってレンタカーを借りました。ちなみに僕は運転はできるけどここ10数年、車は所有してません。経済的な事情もない訳じゃないけど、それより主な理由は酔っ払い運転しちゃう自信があったから。今の家に越すとき車を手放しましたが、このへん我ながら自己管理がしっかりしてるなぁと思います(?)。で、そのレンタカー車中。いつもはもっぱら車でもiPodなんだけど、土曜日の午前中だったので「bmr」誌の「20世紀FUNKY世界遺産」でいつもお世話になってる(最近いつも立ち読みです、すみません)渡辺佑さんがおしゃべりおじさん務めるJ-WAVEの「ラジド」にチューン。突然流れ出すバッパーズに「さすが佑さん」と思ったりもしたけど、そんなんばっかかけてたらJ-WAVEクビになっちゃいますね。大体ポップスややファンキー曲多し、といった選曲。普段はJ-POPなんて全く聴かないのでかなり新鮮なドライブでありました。

途中、聴いたことあるコード進行に聴いたことあるメロディが出てきて「ややや!」と反応。大好きな大好きなグラディス・ナイト姐さんの大好きな大好きな「Do You Really Want To Know」まんまじゃないですか。歌ってるのは誰かと思えば、え?クリスタルK?クリスタル・キングの略ですかい?とオヤジらしいボケかましたりしつつ、後で調べてみるとクリスタル・ケイさんの「Boyfriend」という曲。ニュアンス違う日本語詞なので、最初聴いたときは「パクリじゃねぇの?」と疑っちゃったりもしたけど、きちんとクレジットされてましたごめんなさい。しかしかのグラディスの、ヒットもなんも全くしてない曲をカバーするとは恐るべし。しかもこっちはヒットしたらしい。いやいや恐るべしは2001年のヒット曲なのに今頃初めて耳にして1人で騒いでるあたしか…。

以前にもご紹介した2001年のアルバム『AT LAST』の冒頭の曲。このアルバムのずっと前からグラディスにはやられちまっていましたが、さらにメロメロになった一曲であります。キャッチーなメロディをディープ声ながら歌い込みすぎないグラディス当時56歳がもう可愛くてね(こちらですこし試聴できます)、さらに他にも名曲揃いの名盤でしたが全然売れなかったみたい。残念。でも皆さんにも是非聴いていただきたい、僕のココロに燦然と輝く極私的名盤であります。

アレサがその圧倒的な音域、声量、コントロールで歌うために作られたマシンみたいなのに対して、グラディスはもうどうしようもなく人間臭くて親しみやすい。いやもちろん上手いことは上手いんだけど、どんなシリアスな曲歌っても、語尾が無邪気に笑ってるのね。実際少女の頃にデビューしてますが、半世紀たった今でも心のどっかに少女を隠してる。砂漠はどっかに井戸を隠してるって。素敵だね。
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2009年09月02日

What's The Use Of Getting Sober (When You're Gonna Get Drunk Again) / Louis Jordan

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「ジャンプ・ブルース界で一番偉い人」ルイ・ジョーダンさん。エンターテイメントに徹した軽妙洒脱な楽曲と、小編成ながらビッグ・バンドのエッセンスをギュッと濃縮したような「身体に悪いほど」ジャンプするサウンドで1940年代を疾走しました。1942年から47年の間にR&BチャートのNo.1に18曲。それ以外にトップ10ヒットが30曲ほど。当時としてはもちろん史上最多のヒット曲を持つ黒人アーティスト、大衆音楽の申し子でした。太平洋戦争中にもこんな楽しいヒット・ナンバーを連発しちゃってるんだから、まぁ日本も勝てないわけです。

全盛期のルイ・ジョーダンがデッカに残した録音は200曲ほど。上掲のジャケットはその中のおいしいところを集めた(ほんとはこの頃は全部おいしいんだけど)ベスト盤。僕がジャンプ・ブルースを聴き始めたころはルイのCDといえばこれ以外に殆ど手に入らなかったので、それこそ何度も何度も擦り切れるほどよく聴きました(ってCDは擦り切れねぇか)。まぁジャンプ・ブルース入門編でこれ以上のアルバムはなかったと思います。おかげで今でもしがねえジャンプ・バンドで歌ったりサックス吹いたりしてるワケで。

その名曲満載の中からルイの最初のNo.1ヒットになった1942年の「What's The Use Of Getting Sober」。「しらふになって何になる、どうせまたすぐ酔っ払うのに」と親子の掛け合い風に歌うひときわノベルティな曲。これ子供の方が呑んで怒られてるよ。うちと逆だ。

I love my whiskey and I love my gin
Every time you see me I'm in my sin
So what's the use of getting sober
When you're gonna get drunk again

Well I've been thinking
But I keep drinking
I guess I'm 'bout lose my mind

最近はしらふの夜が多いのでいろいろ考えちゃう。いや、もちろん独りで呑んでる時もいろいろ考えるんだけどね、酔ってるときはぐるぐる回ってどこにも行かない。翌朝起きればすっかり元の場所に戻ってます。しらふの方がどっか行っちまいそうで…キケンだね。
 
posted by ac at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | jump & jive | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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