2009年08月30日

The Love We Had (Stays On My Mind) / The Dells

the dells on their corner.jpg

今日は深夜まで選挙速報見ようと気合入れてたんだけど、もう見るまでもないみたいなので。

偉大なるデルズのファルセット/テナー・シンガー、ジョニー・カーターさんが8月21日に亡くなったそうです。エイメン…。バリトン・リードのマーヴィン・ジュニアさんの男臭い圧倒的な歌いっぷりと、それに絡むジョニー・カーターさんの超音波ファルセットの好対照な2枚看板、こそがデルズでした。ライバル、というか常に上を走っていたテンプスが次から次へとリード・シンガーや音楽スタイルを変えていく中、ごく初期にドゥ・ワップ・スタイルからR&B/ソウルへの衣替えはあったものの、デルズの皆さんはじっと同じメンバーで同じスタイルを守り通してきました。というかそれしかできねぇよ、という感じ。それでいいんです。半世紀以上におよぶ地に足のついた本物の歌。歌。歌。今世紀に入っても地道に活動を続けてましたが、ここんとこお見かけしなくなっちゃってたのはやっぱり健康上の問題があったからなのか…。これで残念ながらデルズもこの目で観ることなく終わってしまいました。出る出る出島も引退しちまったし、寂しいなぁ。でも高校生の頃に組んだメンバーから殆ど入れ替えなしで半世紀(ジョニー・カーターさんは後からの加入ですが)。こんなグループなかなかない。幸せな人生だよね。

そのデルズのナンバーからとびきりの一曲。1971年の「The Love We Had」。ドゥルー・ヒルのシスコくんもとっても秀逸なカバーをしておりました、テリー・キャリアーさんのペンによる濃ゆいミディアム・バラッド。いつもながらですが、マーヴィンの男泣きシャウトにこっちも泣かされちまいます。アルバム『FREEDOM MEANS』に収められていた曲ですが、残念ながら持ってないので上掲のジャケットはベスト盤CDです。だいたいさぁ、こんな偉大なるグループなのにリイシュー状況悪すぎるんだよね。全盛期のオリジナル・アルバムは殆どCD化されてません。グラディス・ナイト&ザ・ピップスと一緒でね、大型店の売り場探して出てくるのはどれも同じような選曲のベスト盤ばっかりです。愛が足りないよな。世の中。と思う。

チェス傘下のカデットから地道にヒットを放ち続けた60年代後半から70年代前半のデルズ。最充実期でした。しかしつい先日観て来たチェス・レコードを舞台にした映画『キャデラック・レコード』には名前すら殆ど登場せず。デルズの皆さんだって立派にロックの殿堂入りしてるんだけどな。しかもジョニー・カーターさんはデルズ以前に在席していたフラミンゴスと合わせてW殿堂入りだ。制作上の都合もあったんだろうけど、愛が足りないよな。世の中。と思う。

道端に転がるセミの亡骸に雨粒落つる日曜日。長かった夏休みももう終わりです。この20年ほど、殆ど毎晩休まずに呑み続けてきたアルコールを数日前からやめてみてます。すごい決意。もはや手遅れだと思ってたけど、自分でも意外なことに一応毎晩シュラフで、じゃない、しらふで眠れてます。続けられるかどうかはわかんないけどね、自分に少しプレッシャーかけてみようかとここに書いてみました。一曲一献の看板に偽りありですが、もうね、そろそろシフト・チェンジが必要になっちゃった41歳の夏。なのだ。
posted by ac at 22:12| Comment(0) | TrackBack(0) | soul | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月21日

Shelter In The Rain / Irma Thomas

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夜毎寝るまで呑み続けちゃうウーロン・ハイがごとく、だらだらとしまりなく続けてまいりましたこのブログですが、今回が記念すべき200献目となりました。小さく吐息。書いてる文章は酔ったいきおいのデタラメ受け売りオンパレードですが、選んだ曲については全部「すげぇいい曲!」と個人的には思う曲ばかり、そこに殆ど妥協はありません。堂々200曲のラインナップ!といいたいとこですが、ジャンルも時代もなんもかんもバラバラですね。書き続けていくうち己の音楽的志向が明確になってくるのでは…、などとも思って始めたのですが…ますます混沌としてきちゃったみたい。全部が全部「すげぇいい曲!」と言ってくれる人がいたら素晴らしいんだけど。いないよなぁ…。

記念すべき200曲目ですがいつもどおりの飾らない選曲で「Shelter In The Rain」。スティーヴィー・ワンダーさんが2004年に亡くなったかつての妻、シリータさんのために書いて、ハリケーン・カトリーナの被災者に捧げるチャリティー・ソングとなった曲。スティーヴィー自身の歌によるものも文句はないのですが、このテーマならばより相応しい歌い手、大好きなアーマ・トーマスさんによるバージョンを。

2006年の『AFTER THE RAIN』から。タイトルどおりハリケーンの翌年に出された、ルイジアナ出身の彼女だからこそ作れたアルバムです。ちょっと聴くと聴き流しちゃう地味な曲が並んだアルバム。そこには怒りも絶望もありません。小さきながらも前へと進む力、の集大成。で最後にしっとりと歌われるのがこの「Shelter In The Rain」。ピアノ1台のみのバックながらオーケストラのような説得力にやられちまいました。歌ぢからだなぁ。(当時)65歳のアーマ嬢の渾身のヴォーカルに酔う、夏終盤。あ、まだ海にも行ってない(泣)。
posted by ac at 23:01| Comment(4) | TrackBack(0) | New Orleans | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月10日

Alone Again (Naturally) / Gene Ammons

gene ammons.jpg

以前にも書いた偉大なるシカゴのボス・テナー、ジーン・アモンズさん。ビ・バップを基本としながらも、ブルース・テイストがたっぷり注入されたどす黒くしかもよく歌うテナーを吹きます。今日の一曲は1974年のアルバム『GOODBYE』から。

アルバム2曲目に収められたこの「Alone Again (Naturally)」はイギリスのシンガー・ソング・ライター、ギルバート・オサリバンの曲。CMなどでも度々取り上げられる有名曲なので聴いたことのある方も多いと思います。原曲はこちら。しっかしどういうセンスでこんな曲取り上げたんだろ?ってな、アモンズの個性とは対極にあるようなポップな曲ですが、見事に黒く染めてみせました。さすがボス。のココロ。おもいっきりテンポを落としたアーシーなバラッド・プレイで、このくそ甘ったれたメロディをヤクザにななめに吹きっ放してます。これが男のバラッド。タフでなければ優しくなれない。ムショ帰りの凄みだなぁ。

この録音時、彼の身体は既に癌に蝕まれておりましたが、そうとは思わせない力強い吹きっぷりです。でも上掲のジャケットではいつになくこけた頬が気になる。4ヵ月後にわずか49歳にして他界。はからずもタイトルどおりの遺作となってしまいました。
posted by ac at 17:34| Comment(0) | TrackBack(0) | jazz | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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