2008年12月30日

Willie The Weeper / Louis Armstrong

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連日連夜の忘年会ラッシュもようやく昨日にて終了。忘年会納め、とでもいうのかしら、今年は(も)忘年しすぎました。でも昨日の集合前に早出特打した西口やきとんはいいお店だったなぁ。皿なんこつ旨かった。んでもって本日は久々に家で過ごす心穏やかな晦日前、肝臓休ませなきゃなぁ、と思いつつ正月用に買ってきた純米吟醸を開けちまってちびりちびり。サッチモの古い録音など引っ張り出して…。

1920年代のシカゴといえばアル・カポネの街、禁酒法真っ只中(僕は生きていけません…)の時代ですね。ニュー・オーリンズ出身のルイ・アームストロングさん、ニュー・ヨークのフレッチャー・ヘンダーソン楽団で腕を磨いた後に、レコーディング・デビューをしたシカゴに戻り、自らのバンド、ホット・ファイブ&ホット・セブンでバリバリと録音を重ねました。この曲は1927年のホット・セブンによるもの。80年も前の録音ながら心酔しちゃいますよ。

フロント・ラインはサッチモのコルネットに、クラリネットにトロンボーン、リズム隊はピアノにバンジョーにチューバにドラム。全くワクワクしちゃうニュー・オーリンズ編成です。瑞々しくコルネットを吹きまくるサッチモがなんとも楽しい。サビで積極果敢に切り込んでくるピート・ブリッグスさんのチューバもとってもよろしい。まるでギターのようなジョニー・センシアさんのバンジョー・ソロも、これが1927年だと思うととってもすごい。お酒もぐいぐい進んじゃう、何度聴いても楽しいナンバー。

今年も毎度のごとく酩酊のうちに暮れて行きます。またしてもいろいろな方々にお世話になりました。読みに来ていただきました奇特な皆様におかれましてはよいお年をお迎えくださいませ。チャオ。

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2008年12月25日

Blues Before Sunrise / Elmore James

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クリスマスに熱燗。

でもって、ブルースです。エルモア・ジェイムスさん。孤高のスタイリストです。もぉね、凶悪なスライドに、いっつもフル・トーンのしわがれ声シャウトに、黒ぶち眼鏡がたまらないのです。もっとも音圧の高い音楽。リロイ・カーさんに敬意も表しつつ…。
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2008年12月22日

I Can't Afford To Lose Him / Ella Washington

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毎年の事ながら大酒呑む機会の多い12月。あ、いや自分でせっせと機会をこしらえてるような気もします。アルコールの霧の中を彷徨っているようなここ数日、遭難しかかったことも幾度かながら何とかシータク使わず家までたどり着いてる。えらい!…訳ゃないか。

早いものでミュージック・マガジンはもうベスト・アルバムだし、10大ニュースだのなんとか大賞だの総決算な年の瀬になっちまいました。もうあと10日もありません。あわわ。なわけで「今年はどんなアルバム買っただろう」などと振り返ってみたら、断然お世話になったのは英ソウルスケープでした。中途半端にしかCD化されてなかったサウンド・ステイジ・セヴン関係の音源が続々発掘されてます。先日書いたロスコー・ロビンソンさんの名曲群も待望のCD化。年末最後に届いた朗報でした。グレイト・ジョブです。

ロスコーさんの前、11月にリリースされたのが上記アルバムのエラ・ワシントン嬢。エラと言えばフィッツジェラルド、ワシントンと言えばダイナという2人のグレイトな女性ジャズ・シンガーを思い浮かべちゃうようなお名前ですが、エラ・ワシントンさんは生粋のレディ・ソウル。フロリダ州はマイアミ出身の彼女が1960年代後半、ハタチそこそこにして流れ着いたのが「サザン・ソウルの隠れ名産地」テネシー州ナッシュビルでした。ご当地大物DJ、ジョンRことジョン・リッチバーグさんのレーベル、サウンド・ステイジ・セヴンから唯一の大ヒット「He Called Me Baby」をかっ飛ばし、合計10枚のシングルを発表。上記CDはそれらの全てに未発表曲まで収めた感涙の大サービス盤です。

もちろんその「He Called Me Baby」もナイスですが、僕がCD化を待ち焦がれていたのは冒頭に収められた「I Can't Afford To Lose Him」。長らくヴィヴィッド・サウンドの『SOUL BAG Vol.2』なるアナログ編集盤でお世話になっていましたが、このほどめでたくiPodに入れられました。満を持しての土俵入り。ボビー・ウーマックさんのペンによる隠れた名曲です。そういうの多いんですけどね。大きなノリのミディアム・テンポに、良く言えばみずみずしい(悪く言えばディープさがちと足りない)エラのハイ・トーンが炸裂します。そして歌以上にバックで聴かせるのが毎度おなじみボビーのソウル・ギター。コードワークにオブリにまたもや音符が踊ってます。コクがあるのにキレがある。実力あるけど偉ぶってない。辛口本醸造酒のような味わいです。

出るたび買っちゃうソウルスケープ。リリース頻度が遅いなぁ…とも思うけど、それくらいがお財布にはやさしいかも。でもまだまだサウンド・ステイジ・セヴンにはお宝音源ザクザクなはず。来年も期待してます!
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2008年12月13日

The Darktown Strutters' Ball / Slim Gaillard

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たまたま競演しちゃったがために「チャーリー・パーカーの録音を汚した人」として長らくおジャズ・ファンから白い目で見られていたスリム・ゲイラードさん。なにをおっしゃるうさぎさんですよ。パーカー以上、とは言いませんけどね、パーカーと肩を並べる黒人大衆音楽界の巨人だと思います。実際背が高いからね、肩はパーカーなんかよりはダンゼン上だ。馬之助。

ヴァウト!オルーニー!マクヴァウティ!と全く意味のない言葉をテキトーに連発しているだけで何曲も曲を作っちゃった稀有な才能の人。ある種の天才。30年代後半から40年代にはその手のC調ソングを乱発してました。でもギターもピアノもとっても上手いんですよね。おまけに声もいい。僕らも学生時代、呑みながら怪しい料理を作っては「ちょへろれ」だとか「セロリーヌ」だとかテキトーな名前をつけてたけど、そんなのを歌にしちゃったようなもんかしらん。と思うとなんともいい加減。いい湯加減。

上掲のお茶目なジャケットは、すっかり盛りも過ぎた後の1959年、ドットに残したオリジナル・アルバムまるごとに未発表曲をぶち込んだCD。いわゆる「落ちぶれちゃって」からの録音ですが、そのゆるゆるさがかえっていい感じです。リラックスしたムードの名演多数。この「The Darktown Strutters' Ball」はオリジナル・アルバムには未収録の、1910年代に作られた古〜いスタンダードです。でっかい手でザクザクッと弾くギターが気持ちいいミディアム・ナンバー。スカスカな「間」がなんともいい味だしてます。1959年といえば既に時代はロックに突入した後、この録音を最後にスリムは長い休眠状態に入ってしまいます。いい感じだったのになぁ。残念。

ジャック・ケルアックの『オン・ザ・ロード(路上)』にも演奏シーンが登場するスリムさん。ヒップだね。『オン・ザ・ロード』で思い出したけど、われらが大竹編集長の「山手線一周ガード下酩酊マラソン」は「アンダー・ザ・ガード」だそうで。こちらもヒップです。並走したい。
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2008年12月05日

It Don't Hurt Now / Teddy Pendergrass

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前回に続きフィリー・ソウルをもう一曲。男の中の男、セオドア・ペンダーグラスさん。通称テディペン。テディペンと言えばつい一緒に思い出しちゃうのがエディケン。といえばジミヘンにロバジョンにジョーヘンなんてのもいますね。略すの大好き日本人。「ん」がつくと途中で止めたくなっちゃうみたい。五十音教育のおかげかしらん。カリキュラマシーン恐るべし。関係ないか…。

もうね、これぞオトコって感じのテディペン。身体でかいし、いい男だし、ごわごわそうなひげ面に、恥ずかしげもなく白いタンクトップ着て、しかもそれが似合っちゃうマッチョなボディ。そしてなんと言ってもその猛々しいまでのバリトン・ヴォイス。適度に荒れてて野太くて、むせ返るような男臭さ。もうストライク・ゾーンど真ん中、デルズのマーヴィン・ジュニアさん、ドラマのL.J.レイノルズさんと並んで、ほぼ100点満点の声を持ったバリトン・シンガーです。

3歳にして教会で歌い始め、10歳にして牧師の資格をとったんだとか。って小学生にそんなもんあげちゃっていいのかしら。公園。ハロルド・メルヴィン&ブルー・ノーツのドラマーからリード・ヴォーカルに抜擢され「If You Don't Know Me By Now」他の大ヒットを連発。にも関わらずのグループ内での低い扱いに愛想をつかして独立したのが1977年。この曲はソロ2作目の『LIFE IS A SONG WORTH SINGING (人生は歌)』から。このアルバムに収録された「Close The Door」を皮切りに、直球性愛路線のヒット曲を連発してマーヴィン・ゲイを凌ぐセックス・シンボルになったテディペン。牧師の資格はどうなっちゃったんだ、とも思うけど、もうメロメロになっちゃう名曲連発でした。

この「It Don't Hurt Now (愛を見つけて)」はその「Close The Door」に後にひっそりと収められた地味目な一曲。いつもかっこよすぎるのがちょっと鼻についちゃうとこもあるテディペンですが、この曲は男の弱さも歌いこんだバラッド。「君と別れてから毎晩泣いて過ごしていたけど、癒してくれる人が見つかったからもう大丈夫。もう僕は苦しまないんだ」という歌ですが、必要以上に「もう大丈夫、大丈夫なんだ!」とシャウトするところが実はまだ全然ダメダメなことを表しちゃってる未練たらたらソング。無骨にワイルドに歌いきってるのにどうしようもなく漂うナイーヴな感じ。僕の中のオンナ心がよろめいちゃいます。もう「Love T.K.O.」だ。

人気絶頂の中、1982年に交通事故で半身不随になってしまうテディペン。不屈の闘志で車椅子での復活を遂げたものの、以前の力強さは残念ながら、というか当然ながら失われました。でも「人生は歌」です。

あ、「ん」はつかないけど、ルードナとかクラカーってのもいましたね…。
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2008年12月02日

Who Loves You / The Joneses

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「虫眼鏡のジョーンジズ」といえばわかる人にはすぐわかっちゃう素敵なジャケット。1977年の傑作アルバム『THE JONESES』からの一曲です。踊りだしたくなっちゃう。

ニューヨーク出身の5人組コーラス・グループのザ・ジョーンジズの皆さん。グレン・ドーシーさん、という人のグループです。74年に『KEEPIN UP WITH THE JONESES』というアルバムでデビューしてから、大胆にメンバー・チェンジをした後、「シティ・オブ・ブラザリー・ラブ」フィラデルフィアに赴いて作られたのが上掲2ndアルバム。いわゆる「フィリー詣」ってやつですが、これがまた相性ばっちりでした。

このアルバムでのリードはバリトンのハロルド・テイラーさんとテナーのジミー・リチャードソンさん。デヴィッド・ラフィンばりのハロルド・テイラーの方が僕の好みではありますが、このアルバム冒頭を飾る「Who Loves You」はジミー・リチャードソンさんのリード。いい曲です。軽快な楽曲と、惜しげもなくストリングスを注ぎ込んだゴージャスなアレンジで、まるでフィリー・ダンサーの見本帳みたいな曲になりました。「私どもシグマ・スタジオにおまかせ下されば、どんな歌でもこのように華麗にお仕上げいたします」とボピー・イーライさん(プロデューサー)が言ってるような。77年というと晩年…、と言うと失礼か、円熟期のシグマ・サウンド・スタジオ。もうフィリー・マジックな一曲です。

もちろんジョーンジズの皆さんも実力あるコーラス・グループですが、極端な話、そこそこ歌えるシンガーであれば誰でもいいって気になっちゃうのがシグマ・スタジオでありMFSBの皆さんです。70年代フィラデルフィア。マジックがありました。
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