2008年08月30日

Que Sera, Sera (Whatever Will Be, Will Be) / Sly & the Family Stone

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あれよあれよという間にもう明日になってしまいました。というかあと10数時間だ。スライ&ザ・ファミリー・ストーンのみなさんの奇跡の来日公演。20年間以上雲隠れしてましたからね、死んだはずだよお富さん、突然の来日発表には我と我が目を疑いました。

モハメド・アリが突然復帰戦をやるようなもんでしょうか。あるいはサリンジャーの新作か。観に行ってダメダメなら一週間は後悔するかもしれないけど、観に行かなかったら一生後悔しそう。でも決して期待をしてはいけません。聴きに行くのではないのです。ただただ拝みに行くのです。参拝。生きてるだけでありがたや。ついでに(失礼!)サム・ムーアさんも拝んできます。

一応ネットで検索してみたけど、入国できなかったというニュースはないみたい。てことは今頃この東京のどっかで雨を浴びてんだ(浴びてないって)。なんせずーっとおウワサも聞かなかったもんで、ついつい昔の姿を思い浮かべちゃうけど、考えてみりゃスライも還暦過ぎてるのか…。気分を高めちゃいけないと思いつつ、古いLP(高校生の頃に姉貴のダンナに借りたっきり返してない…)ターンテーブルに乗せ、なんだかどきどきしちゃってる。

いったいどうなる明日のステージ。全く想像できないけれどもケ・セラ・セラ。ペギー葉山じゃありません。だめだ頭が混乱してる。
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2008年08月24日

I Can't Stand The Rain / Ann Peebles

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日曜日。東京では朝から冷たい雨が降っています。もう夏は終わっちまったのか、ってなセミも鳴かない昨日今日。昨晩はまだ8月というのに早くも熱燗をいただいてしまいました。嬉しいような寂しいような。

という訳で、どこにも出かける気にならず、真昼間っから恨めしく窓の外をながめつつ雨の日ソングの決定版を。安直だけど。

「雨の音が我慢できないの、あいつのことを思い出すから」、などと書くとなんだか陳腐な演歌みたいですが(僕の訳詞がマズいのね)、1974年にメンフィスはハイ・レコードから出た「I Can't Stand The Rain」は間違いなく名曲です。かのジョン・レノンさんもそう申しておりました。歌うはジャケットの横顔も麗しいアン・ピーブルズさん。彼女には「99 pounds」って曲もありますが、これが実際この人の体重だそうです。ってことは約45キロ。しかし声の方はか細い身体に似つかわしくないパワフルなもの。「I Pity The Fool」や「Part Time Love」などの重量級ブルース・ナンバーも意外に得意です。

そして代表曲はこの曲。一度聴くと耳から離れない雨だれフレーズのイントロに続いて、いきなりファルセットで入ってくる歌。遅れての登場はウィリー・ミッチェル御自慢の最重量リズム・セクション。ハイ・サウンドといえば、なんといってもハワード・グライムスの重ったいドラミングですが、この曲はその中でもとびきりヘビー級です。引きずるようなミディアム・テンポで、なんもかんも根こそぎ踏みつぶしてズンズンと進む、まるで重戦車。メンフィス・ホーンズの皆さんもいつも以上にぶっといフレーズで応戦。そしてその上で憂いを帯びたハスキー・ボイスで歌うのが最軽量ソウル・シンガー。恨み節ながらウェットにならず、毅然と歌い込むところがその横顔同様美しい!

この曲はアン・ピーブルズ本人と、夫であるドン・ブライアントさんとの共作。いわゆるサザン/ディープ・ソウル・ファンならずとも病みつきになる一曲。雨空見上げるたびにあのイントロが聴こえてきます。



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2008年08月18日

Why Must I Cry / Peter Tosh

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日本のメディアは北京一色。あ、「きたきょういちいろ」ではありません。それはちょっと怖い。グルジア問題やペナント・レース(どーでもいいか…)はいったいどうなっちゃったんだ!などとぶつぶつ文句をいいながら、なんだかんだ結構観ちゃってます。酒呑みながらなので、ほっとくといつまでも観てる。結果はどうでもいいんだけど、だらだらやってるのでふんぎりがつかないのね。で、いつのまにか寝てる。朝起きるとテーブルの上には手つかずのまま氷の溶けた何杯目かのウーロン・ハイが。

陸上競技が始まって短距離はもうジャマイカ祭りです。邪悪チキン食べたくなっちゃう。ボルトの脱力世界新に続いて、昨日の女子100mはジャメイカンの1-2-3フィニッシュ。あんなにゆるゆるの国民性からどうしてこんな努力の賜物みたいなものが生まれてくるのか少々合点がいかない気もするけど、瞬発力は別物かしらん。3つ並んだ黒と黄色と緑の国旗を眺めてたら何だか嬉しくなっちゃって(いちおう渡ジャマ歴2回の僕)こんな曲。ウェイラーズの中低音担当、素晴らしくいい声のピーター・トッシュさんで「Why Must I Cry」。

ピーター・トッシュにはウェイラーズの「Get Up Stand Up」でやられちまいました。メイン・ボーカルはもちろんボブ・マーリーさんでしたが途中のトッシュのリード・パート!あとから出てきてテーブルひっくり返しちゃうようなかっこよさです。

76年のアルバム『LEGALIZE IT(解禁せよ)』から「Why Must I Cry」。僕も「解禁せよ」と密かに思う。ワールド・ツアー生活に愛想をつかしてウェイラーズを飛び出した後、初めてのソロ・アルバムですが、バックは殆どボブ・マーリー抜きのウェイラーズです。でもいつもとは一味違うずっしりと重たいサウンドのこのアルバム。タイトルどおりメッセージ性の強い曲が並びます。そんな中にひっそりと収められたのが、トッシュらしくないストレートなラブ・ソングのこの曲。らしくないと思ったら袂を分かったボブ・マーリーとの共作でした。でも無骨なトッシュの歌う傷心の恋歌。染みますよ。
posted by ac at 22:15| Comment(2) | TrackBack(0) | reggae | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月06日

Maré / Adriana Calcanhotto

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ヒグラシの声で毎朝目が覚めます。というとなんだか優雅な避暑生活みたいですが、実際は寝苦しい汗にまみれた、寝不足の上に昨夜のお酒もまだたっぷり残ってる午前4時半。ちょっと勘弁して欲しいけど、たまたまうちのマンションのすぐ裏に今どき屋敷森を持ってる古い豪邸が残っていて、ここで大量発生しているセミの皆さん達がまぁ日の出日暮れに大変元気なのですよ。カナカナカナカナ…っちゅう超音波攻撃のやつね。窓閉めて寝りゃなんとか眠ってられるだろうけど、あいにく鼻が弱いせいで、エアコンつけっぱなしにするとすぐやられちゃうので、しかたなく。毎日寝不足です。

昼間の暑さと寝不足とアルコール過量摂取による朦朧とした頭で聴いているのはアドリアーナ・カルカニョットさん。マリーザ・モンチさんと並ぶ今のブラジルを代表する女性シンガー、らしいです。今年、2008年にリリースされたアルバムからタイトル曲を。なんとなく買ってみたアルバムでしたが、これが素晴らしい内容でした。

正直言ってあんまり知らない人なんですが、どうやらフシギちゃんキャラらしい。でも僕にはごくまっとうに聴こえるしっかりとしたアルバムでした。確かにね、ノイズ系の音が入ってたりするアレンジだけど、しっかりと伝統に根を下ろしたメロディ。声もなんだか説得力があって、やられちまいました。いいです、全曲、このアルバム。才能あるなぁ、と思うとともにチェロっていい楽器だなぁ、なんて思っちったりして。去年の初来日公演に迷った挙句行かなかったことが悔やまれます。ぐやじい。今日の延長12回引き分けもくやしいけど。

エアコン停めて窓開けてると、夜が部屋の中にじわりじわりと入ってきます。昼間の熱気をたっぷり残して、黒くって湿っていて、これはもうつげ義春の「夜が掴む」の世界。眠れないのでもう一杯。あぁ海行きたいなぁ。



posted by ac at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | brasil | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月01日

Light Blue / Stanley Turrentine

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いろいろあってまた間が空いちゃったけど、前回エントリーからのタイトルつながりで。一部の方(!)にはお馴染みのジャケットの『THAT'S WHERE IT'S AT』というアルバムから。スタンリー・タレンタインさんのブルーノート6枚目のアルバムに収められた「Light Blue」。

学生の頃にブルーノートのアルバムに憧れちゃって、ジャズ批評別冊の「完全ブルーノート・ブック」はばらばらになるまで読み耽りました。というか眺めました。当然レコードも沢山買ったけど本気で聴くのはその半分くらい。中身をあまり考えずジャケ買いしたものも多数です。結局フランシス・ウルフリード・マイルスにやられちゃったのね。

ブルーノートのカタログ眺めてて思うのは、なんでこうもまともなテナー吹きがいないのかなぁってこと。え?ショーターだってジョーヘンだってサム・リヴァースだっているじゃないかって?はいはいそらまいますけどね、僕の定義する「まともなテナー吹き」とはちと違うんですよね。オルガン入れたソウル・ジャズも売りにしてたブルーノートにしては、そっちの方のくっさいテナー吹きが少なすぎるんじゃないかと思うわけです。かたやでプレスティッジのラインナップを見てみれば、アモンズだ、ロックジョーだ、コブだ、ウィリス・ジャクソンだ、ジミー・フォレストだ、ラスティ・ブライアントだ、キング・カーティスだ、って超重量級200発打線ですけどね、ブルーノートのその手の大振りバッターといえばなんだ、フレッド・ジャクソンにドン・ウィルカーソンにハロルド・ヴィック?…あきらかに1軍半。いや生涯マイナーじゃん。

そんなブルーノートのピストル打線の中、ひとりホームラン・ダービーに参加していたのがスタンリー・タレンタインさん。1960年のデヴューからCTIにFA移籍するまでの約10年間、ブルーノートの4番を務めました。

スタッカートを効かせた何とも歯切れのいい、適度に(あくまでも適度にね…)洗練されたフレーズですが、音色はしっかりむせ返るような男臭さ。フルソン・バンドでデヴューしてレイ・チャールズ楽団で磨かれたという育ちの悪さ(!)は隠せません。ホレス・パーラン・トリオ、スリー・サウンズと続くブルージー・ピアノ・トリオ3部作の3枚目となるこのアルバムは、これまた泥臭いレス・マッキャン・トリオとのもの。いずれ劣らず相性ばっちりです。

「Light Blue」というよりは「Deep Blue」と名づけた方がしっくりきそうなソウルフルなメロディの一曲。鉄鋼の街ピッツバーグ出身のタレンタインらしく、ハードにクールに吹ききっちゃう。いいね!
posted by ac at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | jazz | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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